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 神戸市教育委員会は来春の人事異動に向け、本年度から市立学校の校長、教頭の昇任試験を全て取りやめる方針を固めた。阪神・淡路大震災後、教員採用を絞った世代が適齢期に入ったことや、管理職の激務から、受験者が減っているのが大きな理由。本人の意向調査と面談を経て引き上げる方針で、適任者がいれば「30代の教頭先生」もあり得るとする。文部科学省によると、「昇任試験なし」は全国的にも例がないという。(井上 駿)

 神戸市教委は毎年11~12月、校長、教頭への昇任希望者に筆記試験と面談を実施。翌年春の異動に反映させてきた。校長については先行して2018年度から筆記試験をやめている。

 昇任試験の競争倍率は年々低下。教頭では、08年度に小学校で5・12倍(169人中33人合格)、中学校は8・78倍(158人中18人合格)だったが、19年度には小学校で1・5倍(45人中30人合格)、中学校は2・04倍(53人中26人合格)まで落ち込んだ。背景には、管理職の多忙化や重責があるとみられ、「手を挙げる人がいない」と市教委。中堅層が少ないことと合わせ「管理職の育成が危機的な状況」という。

 また市教委は来春から、一般教諭対象の「神戸方式」と呼ばれた人事異動ルールも全面廃止する。本人の意向を踏まえて校長同士で調整して素案を作るが、対象者には拒否できる権利もあったため、実態に即した人員配置が難しくなっていた。同方式は、東須磨小学校の教員間暴力・暴言問題でも、背景の一因として指摘されていた。

 今後は管理職、一般職ともほぼ同様に、本人の意向調査▽校長らの評価▽各校を巡回して支援する地区統括官の意見-などを総合的に評価し、全市的な視点で人事案を作る。校長らを補佐する立場の主幹教諭の要件も「40歳以上」から「30歳以上」に引き下げ、管理職候補として育成する。

 市教委の担当者は「積極的に若手を登用し、適任者がいれば、30代の管理職も考えられる」とする。文科省の担当者は「管理職の昇任試験を部分的に取りやめている自治体はあるが、全面的にやめるのは聞いたことがない。神戸市の取り組みは一つのモデルになるのでは」としている。

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