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松屋フーズが8月に導入したモバイルオーダー。注文後は番号が表示され、店舗ですぐに商品を受け取れる=神戸市中央区布引町2、松屋ユニゾイン神戸三宮店(撮影・後藤亮平)
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松屋フーズが8月に導入したモバイルオーダー。注文後は番号が表示され、店舗ですぐに商品を受け取れる=神戸市中央区布引町2、松屋ユニゾイン神戸三宮店(撮影・後藤亮平)

 スマートフォンで事前に注文、並ばずに商品を受け取れる「モバイルオーダー」が外食業界で広がっている。キャッシュレスの普及に伴って大手が導入してきたが、新型コロナウイルスが追い風に。人との接触を避けたい気分は根強く、関係者は「かなりのスピードで広がるのでは」と見通す。(田中宏樹)

 オフィスビルに囲まれた牛丼チェーン店「松屋ユニゾイン神戸三宮店」。出来上がった商品を知らせる壁の画面に、3桁の番号に交じって「M21」と表示されている。

 「頭文字がMで始まるのはモバイルオーダーの商品です」

 松屋フーズのエリアマネジャー岡崎元(はじめ)さん(40)が教えてくれた。スマホで事前に注文し、クレジットカードで決済。ランチ時間で混雑していても、券売機に並ばなくていい。

 同社は8月中旬、全店舗の約3分の1に当たる412店で、サービスを導入した。店の回転率が上がり、売り上げ増も期待できるという。利用者からも「昼休みを有意義に使える」と好評で、同社は全店に導入する予定だ。

 モバイルオーダーは、昨年1月に日本マクドナルド、6月にスターバックスコーヒージャパンが導入。しかし動きが出たのは、コロナ感染が広がった今春以降だ。

 専用のアプリなどを開発するIT企業「ショーケース・ギグ」(東京)には問い合わせが殺到。4月の対応件数は1月の約10倍に上った。広報担当の高堂和芽(わか)さん(28)は「コロナで消費者が人との接触を避けるようになった。店は注文や会計の業務を削減でき、より少ない人数で運営できる」と話す。

 JR西日本SC開発が運営する大型商業施設「天王寺ミオ」(大阪市天王寺区)の飲食店でも、今月から事前注文できるように。パソコンからも利用でき、JR西日本グループは今後、他施設へもサービスを広げる方針だ。

 企業にとって、消費者のニーズをつかむきっかけにもなるという。

 総菜大手ロック・フィールド(神戸市東灘区)は昨年5月、東京都千代田区のオフィスビル内の店舗でサービスを取り入れた。同社業態開発部の後藤健部長(48)は「モバイルオーダーの利用者は弁当形式のメニューを頼む人が多い。待たずに出来たてを持ち帰れることに需要があると気付けた」と話している。

     ◇     ◇

■「知らない」半数認知度課題

 食べたいものを食べたい時に-。モバイルオーダーの魅力は、「3密回避」のみに限らない。

 民間調査会社「MMD研究所」(東京)の4月のインターネット調査で、利用する理由(複数回答)を尋ねると、「待ち時間を減らしたい」が58・2%で最多。「列に並びたくない」は43%、「商品をゆっくり選びたい」が32・4%を占めた。時間を有効に使いたい心理が見てとれ、利用者の8割がサービスの仕組みを「満足」「やや満足」と答えた。

 一方で、回答者(18~69歳の5630人)の約半数がサービスを「知らない」とした。「内容は知っているが、利用したことはない」も2割程度。利用した経験があるのは15・6%にとどまり、日常的に普及しているとは言えない。

 神戸や大阪で飲食店のコンサルティングを手掛ける「ダイスマネージ」(堺市)の山田光一代表(50)は「スマホ画面の目立つ場所に売りたい商品を掲載するなど、店舗はPRしやすい。メリットが共有されれば普及していくのではないか」と語った。

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