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弥生時代の「シャーマン」を再現した人形。どことなく女優の黒木瞳さんに似ているような…=兵庫県播磨町大中1
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弥生時代の「シャーマン」を再現した人形。どことなく女優の黒木瞳さんに似ているような…=兵庫県播磨町大中1
古墳時代の遺跡で見つかった「ひとみさん」の骨=兵庫県播磨町大中1
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古墳時代の遺跡で見つかった「ひとみさん」の骨=兵庫県播磨町大中1
「ひとみ」さんの骨の特徴を記したシート=兵庫県播磨町大中1
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「ひとみ」さんの骨の特徴を記したシート=兵庫県播磨町大中1

 兵庫県立考古博物館(播磨町大中1)の展示室で、古墳時代の遺跡で見つかった女性の人骨に、気になる紹介文が添えられていた。「ひとみ」-。女性の名前のようだが、やけに現代的だ。担当者は「本名は知りませんが、小顔に細身なので、女優の黒木瞳さんを想像してひとみさんと呼んでいます」。展示物に愛称を付けるのは考古学系の博物館としては異例で、大女優にあやかったのも、難しい考古学を身近に感じてほしいという願いがあった。(門田晋一)

 同館によると、ひとみさんは40~60歳で、身長は約150センチ。1990年7月、同県朝来市(当時は和田山町)の竹田城跡北側で、山の尾根にあった方形墳の石室から見つかった。頭蓋骨のほか、鎖骨や大腿骨などの一部が残っており、石室の形状などから西暦300年ごろに活躍した村のリーダーとみられる。

 現場で年齢や性別、身長を見極める際、人骨が専門の大学教授が、小ぶりの頭蓋骨を見てつぶやいたという。「この方はきゃしゃで美人。黒木瞳さんのような人です」。それ以来、名前が定着したそうだ。

 同館が2007年にオープンする際、ひとみさんら計6体の古代人骨を常設で展示することが決まったものの、学芸員が悩んだのが紹介方法だった。博物館で古代の人骨を展示する際の説明書きには、「〇〇古墳出土 人骨」と表記することが多いという。

 「これでは堅苦しくて、興味を持ってもらえない」。ひとみさんの調査に携わった中村弘学芸課長(53)らは、米シカゴのフィールド自然史博物館に収蔵されている肉食恐竜ティラノサウルスの化石に、発見者の名前を取って「スー」という愛称が付けられていることに着目した。考古博物館でもアイデアを取り入れ、展示している骨の紹介文に名前を書き添えた。

 中村課長は「愛称で気軽に呼んでもらうことで、昔の人が大切な人を亡くした時に、どんな気持ちで埋葬したのかを知るきっかけにしてほしい」と話す。

 ちなみに常設展示の中には、古墳時代から一つ時代をさかのぼった弥生時代、祭りをつかさどっていた「シャーマン」の人形がある。こちらも、じっくり見ると黒木瞳さんに似ているような…。中村課長は「ひとみさんにヒントを得て発注した人形です。怒られますかね」。

■人骨の愛称、「ひとみさん」だけじゃない

 県立考古博物館では、「ひとみさん」以外にも、親しみやすい愛称が人骨に付けられている。

 同県高砂市の日笠山貝塚で見つかった約2800年前の男性は、縄文人ということで「ジョー」。全身が残る人骨としては県内最古という。

 約2100年前の弥生人女性は、神戸市西区の玉津田中遺跡から見つかったことから「タマちゃん」。入っていた木棺の隣には小さい木棺が並んでおり、子どもを亡くした母親とみられる。

 同県豊岡市の坪井遺跡で、一つの棺おけに親子か親族同士とみられる3人で入れられていた約1700年前の骨は、「イチロー」「ジロー」「サブロー」と名付けられた。3体の中で最も保存状態が良いサブローだけが全身を展示されている。

 同館では、他にも約15体の人骨を収蔵。今後、展示する際にはニックネームを付けることを検討する。

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