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餌を探すコウノトリ=8月、豊岡市(兵庫県立コウノトリの郷公園提供)
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餌を探すコウノトリ=8月、豊岡市(兵庫県立コウノトリの郷公園提供)

 国の特別天然記念物コウノトリの羽毛から食性を分析した兵庫県立大(神戸市)の研究チームは、1950年代まで摂取量が豊富だった魚類の割合が60年代に低下したとの推定結果を25日までにまとめた。野生のコウノトリは国内で71年に絶滅。人工繁殖や放鳥で野生復帰した後の2000年代は昆虫類に偏っていたことも分かった。食性の変化は絶滅の原因の一つと考えられている。

 魚類と比べると昆虫類はカロリーを十分に取ることが難しく、チームは「魚類が生息する環境の整備を、さらに進める必要がある」と指摘する。

 チームは1930~50年代のはく製標本5体と、60年代のはく製標本4体の羽毛に含まれる炭素と窒素の安定同位体を分析。餌となるボラやドジョウ、昆虫に含まれる安定同位体と比較することで、食性を調べた。その結果、60年代の羽毛では、ボラなど淡水と海水が混じり合う場所に生息する汽水魚の割合が低いことが分かった。

 さらに野生復帰後の2009~15年のコウノトリの死骸など7体の羽毛の安定同位体を分析すると、昆虫類の割合が高くなっていた。

 コウノトリは05年に豊岡市で人工飼育による放鳥が始まり、繁殖して現在は全国で225羽が確認されている。

【コウノトリ】 コウノトリ科の渡り鳥で、国の特別天然記念物に指定されている。成鳥は翼を広げると2メートルにもなる。白と黒の羽根、赤い脚が特徴で、国内では明治時代以降、食用目的の乱獲や環境の悪化で減少。1971年に絶滅した。兵庫県が85年に旧ソ連から6羽を譲り受けて繁殖に成功した。

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