野球見たさにそんな場所にまで行くなんて-。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため原則無観客になった秋季兵庫県高校野球大会。球児の活躍を見られない状況が続く中、試合をのぞくため城跡内にある立ち入り禁止の石垣に入る危険な行為をする人が出てきている。コロナ禍でもひたむきに野球に取り組む球児たちに対して、応援する大人たちのマナーが問われている。
9月27日、明石市の明石公園内にある「明石トーカロ球場」で同大会の準決勝が行われた。スタンドにはベンチ入りできなかった部員や保護者らのみが入り、拍手などで静かに熱戦を見守った。試合中、スタンドの人々のずいぶんと後ろに小さく人が見えた。球場の外、それもかなり高い場所にいるようで、試合後に探すと球場隣にある明石城跡の石垣の上に座っていたのだと分かった。石垣の高さ10メートルはある。周囲にはほかにも数人おり、上から球場内をのぞいていた。
明石公園を管理する県園芸・公園協会によると、石垣上には柵が設置してあり、外側は立ち入り禁止になっているという。「かなり高い場所で普通は怖くて行けない場所」と進入する人がいることに驚き、滑って落ちたり、人を巻き込んだ事故になったりする可能性から「危険な行為で絶対にやめてもらいたい」としている。(秋山亮太)
【特集ページ】兵庫の高校野球