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明石市役所=明石市中崎1
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明石市役所=明石市中崎1

 兵庫県中央こども家庭センター(明石市)が虐待を疑って一時保護した乳児と両親が1年3カ月間、離れて暮らすことを余儀なくされた事案があり、同センターから事案を引き継いだ明石こどもセンターなどの対応の検証や改善策を検討するため、明石市の泉房穂市長は、第三者委員会を11月にも設置する考えを明らかにした。泉市長は「一時保護した後に妥当性などがチェックができる仕組みを検討し、来春にも運用したい」と述べた。

 市や両親の代理人によると2018年8月、明石市在住の40代夫婦=当時=の次男=同生後2カ月=が右腕を骨折。県中央こども家庭センターが「虐待の疑いがある」と判断して次男を2カ月間、一時保護した。

 さらに県は同年10月、「子どもの骨折は虐待によるもの」として、次男を乳児院に長期入所させるよう求める審判を神戸家裁明石支部に申し立てた。同支部は19年8月、「親子を分離する必要はない」として申し立てを退け、同11月に大阪高裁も県の不服申し立てを棄却。この間、両親と次男は月1、2回しか面会できなかった。

 明石市は19年4月に明石こどもセンター(児童相談所)を開設し、この事案を県から引き継いだという。

 夫婦は今年9月、泉市長と面談。泉市長は「家族が1年3カ月も一緒に暮らせないつらい思いをさせ、申し訳なかった」と謝罪し、内部検証を約束した。今月6日には泉市長が夫婦に中間報告。「市の内部検証では、県が行った一時保護について調べられないなど不十分」として第三者委員会を設ける方針を説明した。

 泉市長によると、第三者委は元裁判官や児童相談所長の経験者、夫婦の代理人らで構成し、来年3月までに改善策などをまとめる予定という。(小西隆久)

 

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