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教師の生徒に対する体罰があったとして謝罪する田中誠・長尾中学校校長(右)と森恵実子教育長(右から2人目)=13日午前、宝塚市役所(撮影・村上貴浩)
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教師の生徒に対する体罰があったとして謝罪する田中誠・長尾中学校校長(右)と森恵実子教育長(右から2人目)=13日午前、宝塚市役所(撮影・村上貴浩)

 兵庫県宝塚市立長尾中学校で柔道部の男性顧問が1年生の男子部員2人に柔道技でけがを負わせた事件で、逮捕された同校教諭(50)が生徒への体罰で過去に3度の懲戒・訓告処分を受けていたことが同市教育委員会への取材で分かった。13日に会見した同市教委の森恵実子教育長は「体罰はもちろん、威圧的な態度や言動を注意してきたのに不十分だった」「生徒の心と体に大きな傷を負わせた」と述べ、陳謝した。(大盛周平、名倉あかり、久保田麻依子)

 市教委は会見で、教諭が入部間もない生徒1人に10回以上投げ技や寝技を掛け、途中で失神すると、ビンタをして起こし、さらに投げ技を繰り返したと説明。仮入部中のもう1人にも寝技を掛け続けたという。副顧問は恐怖を覚えて止められなかったとし、目撃した生徒らが「恐怖を感じた」と話したという。

 教諭は2016年から同校に勤務して数学を担当。13年2月以降、部員にビンタをしたり、生徒の胸ぐらをつかんで押し倒したりしたとして2度の訓告処分を受け、同年10月には、生徒の顔に頭突きをして鼻の骨を折ったとして減給10分の1(3カ月)の処分を受けていた。

 逮捕容疑は9月25日午後、部活動中に柔道技を掛けるなどして男子部員(13)に背骨を折る全治3カ月の重傷、別の部員(12)にも首に軽傷を負わせた疑い。

 市教委によると、同部OBが差し入れたアイスクリームが部室の冷蔵庫からなくなり、部員2人が食べたと認めると、教諭が練習と称して暴行を始めたという。森教育長は「恐怖は筆舌に尽くしがたい。その気持ちを推し量ると胸が押しつぶされそうだ」とし「信頼回復に向けて全力で取り組む」と述べた。

 同校では午前8時すぎから生徒が登校し、保護者が付き添う姿も。学校の担当者は「状況が把握できていない」と言葉少なだった。

 市内では今年6月にも市立中学校で女子生徒に厳しい指導をしたとして、所属する部活動の男性顧問が停職1カ月の処分を受けた。市教委は8月下旬に各校の生徒指導担当者への指導研修をしたばかりだった。

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