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「阪神伍虎会」の西尾浩幸団長(右)と三橋匠副団長=大阪市西区、京セラドーム
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「阪神伍虎会」の西尾浩幸団長(右)と三橋匠副団長=大阪市西区、京セラドーム
アルプス席から応援する阪神ファン。大声や鳴り物が禁止される中、応援団が録音した応援歌などが球場に鳴り響く=9月21日、西宮市の甲子園球場
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アルプス席から応援する阪神ファン。大声や鳴り物が禁止される中、応援団が録音した応援歌などが球場に鳴り響く=9月21日、西宮市の甲子園球場

 新型コロナウイルスのため無観客で開幕した2020年のプロ野球。阪神タイガースの本拠地・甲子園球場(兵庫県西宮市)では7月から上限5千人、10月からは上限2万人を目安に観客を入れて公式戦が続くが、感染予防で大声や鳴り物は禁止だ。そんな中、球場には応援団による渾身(こんしん)の録音音源の演奏がスピーカーから響き渡り、ファンの思いを選手に届けている。応援団「阪神伍虎(ごとら)会」団長の西尾浩幸さん(52)は「収録の日、全員が1年分の魂を込めた」と振り返る。(竹本拓也)

 甲子園球場は今季、球団の許可を得た応援団が生演奏する「六甲おろし」や選手別応援歌などが自粛されている。代わりに、収録した音源がスピーカーを通じて流れ、「選手名やマーチは心の中で、リズムを応援バットや手拍子で」と観客に呼び掛けられている。

 関西で緊急事態宣言が解除された6月下旬、音源は大阪市内で収録された。広い収録会場に「阪神伍虎会」など4団体からえりすぐりの18人が参加。6時間をかけ、六甲おろしをはじめ、21選手分の応援歌と2種類のチャンスマーチを録音した。

 応援団の面々は3月から練習会などの活動を控えていた。医師や看護師、経営者、タクシー運転手、アルバイトの学生…。職業やコロナの影響の大きさはさまざまで、西尾さんはそれぞれの生活状況の確認に追われた。「みんながコロナのニュースにくぎ付け。プロ野球のことは考えられなかった」。それでもトランペットは日々の練習が欠かせず、河川敷や山奥などで個人練習を重ねていた。

 収録会の現場は熱気に満ちていた。音源は球場だけでなく、テレビやラジオ、インターネットを通じて幾度となく流れることになる。西尾さんは「全員が『ここで1年の応援をやりきるんや』という思いだった。気持ちが入りすぎて音がひっくり返った人もいましたが」と笑う。

 甲子園球場にこの音源の演奏が流れたのは7月9日。ビジターで負けが込み、最下位を“独走”していた阪神はボーア選手の本塁打で巨人に勝利。初めて本拠地に観客が入った翌10日もDeNAに快勝した。

 今季は多くの団員が自宅から声援を送る。球場で観戦しても手拍子のみにとどめ、「心の中での全力応援」を徹底する。応援副団長でトランペット担当の三橋匠さん(25)は「今までの応援活動がいかに幸せだったか気付かされた。球場での応援だけが応援でないと改めて考えた」と話す。

 今月16日からは、応援団はスタンドで最大10人での活動が認められる。声は出さず、太鼓や電子笛を使って手拍子などを促す応援が展開される予定だ。

 今季は残り20試合余り。数字上はかなり厳しくなったが、逆転優勝の可能性はゼロではない。西尾さんは「まずはスタンドで感染を拡大させないことが第一」とした上で「球団創立85年の節目。阪神の勝利を願い続け、日本一を夢見ている」と力強く語る。

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