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本高砂屋の店内を再現した神戸人形と、操作する吉田太郎さん=神戸市中央区元町通3
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本高砂屋の店内を再現した神戸人形と、操作する吉田太郎さん=神戸市中央区元町通3
9月に販売が始まった、きんつばを焼く神戸人形=神戸市中央区元町通3
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9月に販売が始まった、きんつばを焼く神戸人形=神戸市中央区元町通3

 明治期の神戸で生まれ、つまみを回すとユーモラスな動きを見せる「神戸人形」の販売コーナーが、神戸元町商店街(神戸市中央区)の老舗菓子店「本高砂屋」に設けられた。店頭で看板商品のきんつばを焼く特製の神戸人形が飾られ、愛らしくも豪華な姿が見る客の顔をほころばせている。絶えていた人形の制作を手掛ける吉田太郎さん(50)=神戸市東灘区=は「人形がつくり出す風景から郷愁を感じ取ってほしい」と話す。(井原尚基)

 神戸人形は明治の中ごろに生まれたとされるからくり人形で、神戸を訪れた外国人の人気を集めた。戦前には元町から三宮にかけて複数の販売店があった。しかし、阪神・淡路大震災以降は減り続け、「途絶えては復活」を繰り返した。

 2015年からは人形劇用の工房を営む吉田さんが唯一制作する。これまで神戸人形の販売はインターネットが中心だったが、本高砂屋に置かれることで、久しぶりに商業地で人目に触れる機会にもなる。

 古くから元町商店街に店を構え、神戸人形を眺めながら育ったという本高砂屋の杉田肇社長(67)は昨年、吉田さんを紹介するテレビ番組を見て「一生懸命な姿に心を打たれた」。店で人形を販売してはどうかと吉田さんに声をかけた。

 少年時代、同店の店先で職人がきんつばを焼く姿を見るのが楽しみだったという制作者の吉田さん。今春、きんつばを焼く特製の神戸人形を生み出した。

 「神戸 本高砂屋」と記された作品の横幅は約36センチ。「せっかくの一点ものだから、楽しんで作った」といい、つまみを回せば、カタカタという音とともに人形の職人がきんつばを焼き、客が食事し、店員がおじぎするという凝った作りになっている。職人がきんつばを焼く場面に限った販売用の神戸人形も作り、同店限定で販売する。

 「神戸人形ときんつばの両方に関係がある作品を作るとは夢にも思わなかった」と吉田さん。杉田社長も「この店が、神戸人形を通じていっそう多くの人に喜んでもらえる場所になればうれしい」と話す。

 きんつばを焼く人形は6600円。店内では神戸人形の歴史が分かる動画をタブレット端末で見ることができるほか、カッパがビールを飲む様子を表現した作品など、別の3種類(6050~6600円)も販売される。

 本高砂屋神戸元町本店の営業は午前10時~午後7時。祝日を除く第1、第3水曜は休み。同店TEL078・331・7367

【神戸人形】黒塗り人形のひょうきんな顔と滑稽な動きが特徴。明治中期に誕生し、外国人の人気を博して海外に広がった。1929年に神戸を訪れた昭和天皇に献上されたと記す作品解説書がある。戦後は一時、制作が途絶えたが、81年の神戸ポートアイランド博覧会で再び脚光を浴びた。三宮や元町に制作や販売を手掛ける店があったが、95年の阪神・淡路大震災を境にいったん姿を消した。

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