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佐渡裕芸術監督=県立芸術文化センター(撮影・辰巳直之)
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佐渡裕芸術監督=県立芸術文化センター(撮影・辰巳直之)
ベートーベンの「第九」公演のちらし
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ベートーベンの「第九」公演のちらし

 新型コロナウイルスの影響で合唱団の公演中止が相次ぐ中、兵庫県立芸術文化センター(西宮市)は感染予防対策を徹底し、12月12、13日、専属の管弦楽団によるベートーベンの「交響曲第9番」(第九)に挑む。合唱団は人数を3分の1に減らし、マウスシールドを着用するなど飛沫(ひまつ)拡散を抑えて歌う。指揮する佐渡裕芸術監督は「今できる最高の第九を」と意気込む。(網 麻子)

 兵庫芸術文化センター管弦楽団の特別演奏会。芸文センター開館15周年に合わせ、5年ぶり3度目の第九となる。関西で活躍するプロの声楽家による「ひょうごプロデュースオペラ合唱団」と、オペラ歌手4人も出演する。

 第九は年末の風物詩だが、今年は市民参加型の公演は各地で中止の動きが広がる。芸文センターは感染症の専門医の助言を受け、気流確認実験や感染対策を行い、7月にオペラ歌手と合唱団、同管弦楽団による演奏会を開催。無事に実施できたことから、今回の公演に踏み切った。

 合唱団は過去の公演では市民ら120人だったが、舞台上で間隔を取るため40人に絞り、メンバーもプロの声楽家に切り替えた。前後左右2メートルの間隔を取り、マウスシールドの他、吐く息が客席などに向かわないように上方へ逃す携帯扇風機を首に掛けて歌う。ステージと観客席の間は、天井に向けて風を送るエアカーテンで仕切る。客席前方は空席にし、来場者の検温も行う。

 「年末の第九という日本の大事な文化を途絶えさせたくない」と佐渡芸術監督。「歌は音楽の原点だと思う。コロナの時だからこそ、人と人が一緒に生きているんだと感じてもらえるものを届けたい」と話している。

 午後2時開演。A席4千円など。11月8日午前10時から発売。芸術文化センターチケットオフィスTEL0798・68・0255

 

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