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兵庫県警と県が高齢者宅を中心に設置を進めている録音機
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兵庫県警と県が高齢者宅を中心に設置を進めている録音機
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 特殊詐欺の被害から高齢者を守ろうと、兵庫県警と県が高齢者宅の固定電話に録音機を取り付ける活動を進めている。電話をかけてきた犯人をひるませるのが狙いで、全国の詐欺事件捜査で押収された“標的名簿”に載っている高齢者宅を中心に1万個を無料で設置。新型コロナウイルス感染症の拡大で在宅時間が増え、今後も被害が拡大する恐れがあることから、注意を呼び掛けている。(堀内達成)

 県警などによると、今年上半期(1~6月)の県内での特殊詐欺の認知件数は504件(暫定値)。前年同期比約2・15倍で、増加件数の270件は、2番目に多い愛知(65件)を大きく上回った。被害額は前年同期比3億8千万円増の約8億3千万円に上った。

 昨年、県内で特殊詐欺被害に遭った523人への調査では、犯人にキャッシュカードを手渡した被害者292人全員が、自宅の電話で犯人から連絡を受けていたことが判明。今年はコロナ禍で高齢者が外出を控え、電話を取る機会が増える可能性も懸念する。

 このため、新型コロナ対策として国が地方自治体に配分した「地方創生臨時交付金」を使い、録音機1万個を購入した。受話器の背中に録音機を取り付けておくと、電話を受けた際、自動で相手に録音する旨を伝えた上で録音を始める仕組み。犯人をひるませ、高齢者にも注意を促す両方の効果を期待する。

 県警が無料で設置する取り組みは、全国の警察が犯行グループなどから押収した高齢者らの名簿を活用。昨年は県内分だけで約1万人あったといい、今後、被害に遭う可能性のある高齢者を中心に連絡を取り、設置を進めている。

 また兵庫県も、原則65歳以上の世帯を対象に、地域で防犯活動に取り組む「地域安全まちづくり推進員」に担ってもらい、設置を促進している。県警生活安全企画課の担当者は「録音機の設置で安心せず、電話があった際はしっかりと相手を確認してほしい」と細心の注意を呼び掛けている。

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