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マスク姿の買い物客でにぎわう三宮センター街。経済的な影響を踏まえ、商業施設への営業短縮要請などは見送られた=20日午後、神戸市中央区(撮影・斎藤雅志)
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マスク姿の買い物客でにぎわう三宮センター街。経済的な影響を踏まえ、商業施設への営業短縮要請などは見送られた=20日午後、神戸市中央区(撮影・斎藤雅志)

 兵庫県内の新型コロナウイルス感染が、また1段階、深刻の度合いを増した。井戸敏三知事は20日、警戒指標の最高レベルを超える「拡大特別期」への移行を発表。想定を超える急激な感染者増を受けての対応だが、3連休を前に、社会活動の規制には踏み込まなかった。「緊急事態宣言下を上回る感染状況なのに…」。市民らに不安と戸惑いが広がる。

 「親が陽性になれば、家庭内で子どもに感染する可能性が高い。クラスター(感染者集団)の発生を防ぐため、より実効性のある対策を打ち出してほしい」。拡大特別期への引き上げを受け、神戸市兵庫区の幼保連携型認定こども園「神徳館こども園」の実田久代園長(65)が強調した。

 園では、新型コロナ対策として非接触型の検温器を導入し、全職員にPCR検査を実施するなど注意を払ってきたが、感染の急激な広がりに不安が高まる。実田さんは「医療従事者の家庭の子だけを預かるなど、感染第1波の時のように線引きを検討する必要が出てくるだろう」と漏らした。

 12月の外食の予定をキャンセルしたという同市垂水区の主婦(38)も「危機感が感じられない」と県の対応を疑問視する。「飲食時の注意だけでなく、移動制限ぐらいは触れてほしかった」と首をかしげる。

 県によると、規制をかけなかった背景には、緊急事態宣言前後に打ち出した対応策があるという。当時、大阪など他地域との不要不急の往来自粛や、学校、商業施設など広範囲に及ぶ休業要請を求めたが、井戸知事は「(効果と比べて)経済的な影響が大きすぎる」と判断。生活と経済活動の両立を優先し、「規制は最後の手段」と繰り返すようになった。

 この方向性に対し、同市医師会の置塩隆会長(71)は「気温や湿度が低くなり、感染が広がりやすい状況で、何も手を打たなければ陽性者が増える一方だ」と危機感をあらわにする。医療現場の逼迫(ひっぱく)も現実味を帯びているとし、行政による外出などの自粛要請を強く要望。「(国の支援事業の)『Go To トラベル』や『Go To イート』も、状況が好転するまでは一時やめるべきだ」と主張する。

 一方で、規制に踏み込まなかった県の姿勢に理解を示す声もある。

 同市兵庫区の男性(69)は、市民一人一人による感染予防の徹底が最善との立場。「マスクの着用や消毒など、やるべきことはみんなやっている。冬に感染者が増えることは予想されており、経済を回すためにも、これ以上規制をかけるべきではない」と話す。

 県旅館ホテル生活衛生同業組合の増田晴信理事長(69)は「拡大特別期に引き上げた知事の判断に反対はない」と話し、宿泊予約のキャンセル増加も受け入れざるを得ないとする。だが、コロナ禍で借金を重ねたホテルもあり、「さらに感染が拡大して休業要請が出るようなことがあれば、各施設の経営がより厳しくなる」と懸念する。(まとめ・小川 晶)

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