神戸市は、新型コロナウイルスの影響による離職者が、市内の介護施設や障害者支援施設に新たに就職した場合に1人1万円の就職祝い金、半年後に同10万円の定着一時金を支給する。12月中旬から受け付ける予定で、延べ900人程度の利用を見込む。専門資格がなくても一時金を支給する制度は政令市で初という。
新型コロナの影響を踏まえた就職支援の一環で、人材不足に悩む介護業界への就職を促す狙い。対象は、就職祝い金が12月~来年3月末、定着一時金が6月~来年3月末に、市内の介護・障害福祉サービス事業所で正規職員かフルタイム職員として採用された人。定着一時金は、就労を6カ月続けると支給される。
市は11月議会に、事業費約5600万円を盛り込んだ補正予算案を提出する。独自のキャリアアップ支援金や新規就職者向けの住宅手当補助など既存施策も含め、介護人材確保プロジェクト「コウベdeカイゴ」を展開。各区役所で、今回の一時金制度の対象となる求人情報も提供する。
久元喜造市長は26日の定例会見で「離職された方の早期の再就職を応援するとともに、市民への良質な(介護、福祉)サービス提供体制を確保したい」と述べた。(石沢菜々子)
【特集】目で見る兵庫県内の感染状況
