神戸市は27日、市内の繁華街にある接客を伴う酒類提供店で、店員3人と利用客2人が新型コロナウイルスに感染し、クラスター(感染者集団)が発生したと発表した。5人とも軽症という。市は、会員制の店のため感染の恐れがある客を把握できているとして、店名を公表していない。
市によると、店員のうち20代女性がのどや関節の痛みを訴え、19日に検査で陽性が判明。16、17日に出勤しており、市は店員18人、客13人を濃厚接触者とみなしてPCR検査し、4人の感染が分かった。残りの大半が陰性という。
市によると、店内にカラオケはなく、客の横に店員が1人座って接客。マスクではなくマウスシールドを付けたり、アルコール濃度が不十分な手指用の消毒液を使ったりしており、会見で市健康局幹部は「(感染対策は)少し緩かったようだ」との認識を示した。店内に窓はなく、サーキュレーターを稼働させていたが、ドアを開放する頻度は少なく、換気も不十分だった可能性があるとみている。
店は19日から休業している。(初鹿野俊)
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