旧優生保護法(1948~96年)下で不妊手術を強いられたのは違憲として、国に損害賠償を求めて神戸地裁に提訴した原告5人のうち、聴覚障害のある兵庫県在住の男性(81)が今月17日に亡くなったことが分かった。代理人弁護士が27日に明らかにした。男性は2018年9月、妻(80)とともに聴覚障害者として全国初の提訴をしていた。
男性は29歳の時、母に病院へ連れて行かれ、何の説明もないまま不妊手術を受けさせられた。全日本ろうあ連盟による実態調査で旧法を知り、神戸地裁に訴えを起こした。
弁護士によると、男性は今年の夏ごろ、がんの診断を受けて闘病していた。11日に容体が悪化して入院し、17日夜に県内の病院で亡くなったという。
男性は今年7月、地裁であった口頭弁論で「人権を奪われた。国に謝ってほしい」と手話で訴えていた。弁護士は「旧法の理不尽な点を理路整然と訴えていた。その思いを裁判所に認めてもらえる瞬間を見ていてほしかった」と話した。
訴訟は口頭弁論が続いており、次回は来年3月に予定されている。











