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長年放置されて荒れた空き家=神戸市内(市提供)
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長年放置されて荒れた空き家=神戸市内(市提供)

 管理が不十分で景観や治安、防災上の問題につながる空き家の処分や売却を促すため、神戸市は2021年度、弁護士ら専門の相談員を所有者の元に派遣する制度を試行する。空き家物件に複数の相続人がいて合意形成が難しいケースに対し、依頼がないのに支援に出向く全国でも異例の対応。併せて、管理が行き届かず放置された物件は、住宅用地に適用される固定資産税の軽減特例から除外する運用を昨夏から始めており、相談支援と税徴収の両面から空き家を減らす狙い。(石沢菜々子)

 少子高齢化などを背景に空き家は全国で増加。総務省による5年ごとの住宅・土地統計調査(確定値)では、18年10月1日時点で848万9千戸、住宅総数に占める割合は13・6%で、いずれも過去最多だった。兵庫県内は約36万戸で、神戸市は約11万戸に上った。

 空き家対策では15年、倒壊などの恐れがある「特定空き家」と市区町村が判断した場合、所有者に撤去や修繕を勧告、命令できる「空き家対策特別措置法」が全面施行された。関連して神戸市も16年度、勧告に従わない所有者の氏名公表を可能にする条例を制定。さらに市は19年度、年500戸の解体費用を補助する全国最大規模の制度(20年度は700戸)も導入した。

 だが20年度までの約4年間に近隣などから通報があった計1580件のうち、市の指導で改善できたのは半数程度。改善が進まない空き家では相続人が複数いるケースが目立つという。

 一方、父親が経営していた複数の文化住宅を相続したある兄弟の場合、高額な解体費用がネックとなっていたが、市が不動産業者への売却を助言し、手続きも支援して解決したという。新制度は、こうした支援を拡充する狙いで、担当者は「『何から手を付けたらいいか分からない』と話す所有者も多い。解決に向け、悩みに寄り添う支援を強化したい」としている。

 また市は昨年8月、税部門に空き家専門のチームを新設。外観から管理状況を調べ、放置されている場合は所有者に今後の意向を確認した上で、住宅用地に適用される固定資産税の特例から外している。除外された場合、固定資産税は特例時の約3・5倍に上がる。

 市は昨年、特に危険性の高い空き家を調べ、空き家対策特別措置法上の「特定空き家」のうち19件を、固定資産税の特例から除外。今年2月からは、約100件の所有者に順次、特例除外の通知を送付している。

 総務省による15年の通知を踏まえた対応だが、実際に特例除外に踏み切る自治体は神戸市、京都市などごく一部という。業務負担が増える上、除外の判断が自治体に任されるため、所有者とのトラブルを懸念しているとみられる。

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