2020年もあと1カ月。コロナ禍も払って-。世界文化遺産・国宝姫路城(兵庫県姫路市本町)で1日、年末恒例の「すす払い」が始まった。陸上自衛隊員約400人が、大天守や周囲の堀にたまった1年分の汚れを手際よく落とした。
市が展開する「姫路城クリーン作戦」の一環。例年は市民と共同で取り組むが、今年は新型コロナウイルス対策のため隊員だけが参加した。
大天守は姫路駐屯地のレンジャー隊員ら13人が担当。瓦を傷付けないよう地下足袋を履き、先が柔らかいシュロ製のほうきで屋根の裏側や瓦の隙間を丁寧に清掃した。年に一度しか見ることができない光景とあって、来城客もしきりにカメラを向けていた。
この春入隊し、天守の清掃を担当した戸倉琴乃2等陸士(19)=高砂市出身=は「入隊前からよく見ていた姫路城。見えない所まできれいにしたい」と意気込んだ。堀などの清掃は2日も行われる。(山本 晃)
