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鳥インフルエンザが発生した養鶏場周辺のため池で採水する調査チームのメンバー=淡路市内(兵庫県提供)
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 兵庫県淡路市の養鶏場で鳥インフルエンザが確認されてから2日で1週間。国の研究機関は今季、香川県で確認された高病原性のウイルスが渡り鳥を介して欧州からシベリア経由で国内にもたらされたと推定。淡路市のウイルスも同一の可能性があるとみて、慎重に解析を進める。(山路 進)

 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)がウイルスの遺伝子を解析した結果、香川県の2養鶏場で発生した今季1、2例目ともウイルスの遺伝子配列はほぼ同じだった。

 昨年冬に流行した欧州の家禽(かきん)や野鳥から検出されたウイルスとも98%以上が一致。今年10月下旬に北海道の野鳥のふんから確認されたウイルスもほぼ同一だった。

 農研機構によると、欧州で昨冬に感染した渡り鳥が繁殖地のシベリアに移動。感染の拡大後、越冬地の日本に運び込んだと考えられる。高病原性鳥インフルエンザは鶏の致死率が極めて高いが、マガモなどの渡り鳥は致死率が低く、運び役になるという。

 国内では今季、11の養鶏場で感染が確認(1日正午時点)。野鳥からの検出例を加えた計17例(淡路市の事案を含む)がいずれも「H5N8亜型」のウイルスだった。

 農研機構の担当者は、淡路市で確認されたウイルスについて「解析の必要があるが、昨冬来の欧州由来と同一の可能性はある」と指摘。「ため池の野鳥のふんをネズミやイタチが運び、それを踏んだ靴などを介して広がる恐れもある」と、施設の消毒や防疫の徹底を呼び掛ける。

     ◇

 兵庫県と環境省は1日、淡路市での鳥インフルエンザを受け、発生した養鶏場周辺で緊急巡視を始めた。野鳥の死骸やため池の水を採取し、高病原性ウイルスの有無を確認する。県は「野鳥監視重点区域」に指定された発生養鶏場の半径10キロ圏内の巡視を強化しているが、これまで野鳥の死骸は見つかっていない。

■養鶏場経営再建へ基金制度

 淡路市の発生養鶏場では飼育した全ての鶏14万5024羽が殺処分された。養鶏場の経営再建には、国の手当金や業界の基金などが活用できる。

 国は家畜伝染病予防法に基づき、殺処分した鶏の評価額の全額を手当金として支給する。また、養鶏業界には任意の積立金による互助基金制度があり、同市の発生養鶏場も参加していたという。周囲3~10キロの搬出制限区域内の養鶏場も、国と兵庫県から減収分などの全額が助成される。

 これらの支給には、飼育や施設管理、異常を察知した後の即時通報などの順守状況などが加味される。県は経営者からの聞き取りや、国の疫学調査チームによる発生養鶏場の状況報告などを基に、国への手当金の支給申請を進める。

 県は同区域内の養鶏場の経営支援や、殺処分した鶏の焼却費などを盛り込んだ補正予算案を、開会中の県議会12月定例会に追加提案する方針。(山路 進)

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