神戸市立中学校の生徒が本年度、いじめを苦に自殺した可能性があるとして、同市教育委員会は18日、第三者による調査委員会を設置し、初会合を開いた。今後同級生らへのアンケートなどを行い、自殺に至った背景を検証する。
委員は弁護士や教育学の専門家、精神科医ら5人で構成する。同日午前に開かれた初会合の冒頭では、亡くなった生徒へ黙とうをささげた。
委員長には松本隆行弁護士(兵庫県弁護士会所属)が選ばれ、「中学生が自死した大変な出来事。いじめの有無など、中立公正な立場で客観的に調査し、具体的な再発防止の提言につなげたい」とあいさつした。調査の進め方を協議した後、会合は非公開となった。
市教委によると、生徒が亡くなった後に遺族側から「いじめの可能性がある」と申し出があったため、市教委はいじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」として調査委を設置。亡くなった生徒の性別や年齢、自殺の時期は、遺族の要望により公表していない。(斉藤絵美)