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スマートフォンより小さい部長の手帳(左)とA5サイズの次長の手帳(右)
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スマートフォンより小さい部長の手帳(左)とA5サイズの次長の手帳(右)
完全デジタル派の編集部員はタブレットでスケジュール管理
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完全デジタル派の編集部員はタブレットでスケジュール管理
人気のA5サイズ(上)と小型の手帳(日本能率協会マネジメントセンター提供)
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人気のA5サイズ(上)と小型の手帳(日本能率協会マネジメントセンター提供)
在宅勤務の手帳活用例(日本能率協会マネジメントセンター提供)
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在宅勤務の手帳活用例(日本能率協会マネジメントセンター提供)
コロナ後に売り上げが伸びた日記や家計簿タイプの手帳(日本能率協会マネジメントセンター提供)
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コロナ後に売り上げが伸びた日記や家計簿タイプの手帳(日本能率協会マネジメントセンター提供)

 師走に入り、もう年の瀬。もう来年の手帳を購入された方も多いのではないでしょうか。個人的には今年、ほとんど手帳を使わずじまいでした。新型コロナの影響で、巣ごもりの時間が増え、予定を書き込むことがめっきり減りましたよね。これからの手帳も“新様式”になるのでしょうか。

 他の人はどんな手帳を使っているのか、社内で聞いてみました。紙の手帳派、デジタル派、サイズも大きいものから小さいものまで、人によってさまざま。

 部長はスマートフォンのカバーにも差し込める、薄くて小さい手帳。スマホのスケジュール管理アプリも併用。「スマホ以外に、持ち歩きたくない」でも「紙で見ないと、安心できない」という。新聞記者歴20年以上の経歴からか、紙を捨てられないようで。

 次長の手帳は…でかっ! 会議や打ち合わせに引っ張りだこ、大きなものでないと予定が書ききれないということでしょうか。

     ◇

 記者やデスクに聞いてみると、ある傾向が見えました。紙の手帳を使うのは、取材などで外部の人と会う機会が多い記者。時間や場所などがまちまちです。一方、紙面のレイアウトや見出しを考える編集の仕事だと、手帳を持っていてもあまり使わなかったり、デジタル派だったり。ダイヤで勤務が決まっており、勤務場所も基本社内なので、手帳に勤務上の細かな記述を書く必要がないようです。

 お金も予定もスマホで管理、完全デジタル派の編集部員は「イレギュラーな予定が少ない。スマホとタブレットのカレンダーで十分。アラーム機能もあるし、画面をスライドするだけで次々、表示できて便利」という効率重視の意見。

 外での取材が多い記者は、糸井重里さん発行の「ほぼ日刊イトイ新聞」のダイアリー「ほぼ日手帳」を愛用。1日1ページあるのがポイント。たくさんメモできるのがいいそうです。

 「家族と予定を共有できて便利」だから、Googleカレンダーという記者も。「奥さんと予定共有したい?」と総ツッコミを受けつつ、同期するスケジュールを選べるからいいよねと賛同もありました。「子どもの予定を共有しておきたい」「同僚と組んで仕事をする際も、プロジェクト共有できた」と付け足してていましたが、奥さんの尻に敷かれている感はぬぐえないかも…。そういえば、完全デジタル派のデスクも、家では奥さんの立場が強いと聞いたような。

 手帳の使い方から、その人の暮らし方も見えてきます。長らく、社会人デビューしたら手帳を持つのが当然でした。90年代は、スマホやタブレットがまだ定着しておらず、最先端のビジネスマンの間で、シャープ製の電子手帳「ザウルス」が席巻。セカンドバッグのように持ち歩くのがステータスだったやや大型の「システム手帳」など、バブルあるあるもたくさん出てきました。スマホに日程管理アプリが登場するようになっても、紙の手帳は消えません。

     ◇

 業界のトレンドはどうなっているのか、能率手帳「NOLTY(ノルティ)」を手がける日本能率協会マネジメントセンターの方に聞いてみました。

 手帳の用途は、大別すると、ビジネスとプライベート用がありますが、コロナ禍で手帳の役割にも変化が出ているそうです。

 自宅での在宅勤務やテレワークをするようになり、通勤がなくなったことで、オンとオフの切り替えがしづらい状態に。本来はリラックスするプライベート空間でのビジネスに、集中できない人も多いようです。気が散るものが目に入りやすい。小さい子どもがいると、仕事に専念できない。ご飯を食べながら仕事をしたり、残業時間が増えたりと、日常生活に仕事を持ち込み過ぎてしまい、バランスを崩す人も。

 協会の担当者もコロナ以降のテレワークで、働き方の変化にやりづらさを感じているそうです。通常出勤していると、同僚と話していく中でアイデアが生まれ、顔を見て仕事を思い出すリマインド効果もありました。仕事中にちょっとした疑問があっても、隣の席の人に聞いていたことが、いちいちチャットやメールしないといけない。メモすることが必要なシーンが増え、締め切りを細かく書いたり、アイデアを書きとめたりと、手帳に秘書的役割を求める機会が増えたと言います。

 従来の手帳は、会議やアポイント、外出の予定を書くもの。公私が入り交じるアフターコロナでは、これまでより自己管理が求められ、タスク管理や作業のリストアップ、メモとして使うように。作業時間や業務の流れなど、「1日の過ごし方」を手帳と向き合いながら考えるようになっているようです。

     ◇

 ここ数年、手帳はスマホやタブレットなど、デジタルと併用する人が増えています。スケジュール管理などはアプリで、手帳は“ノート”として使うのが主流になっています。人気がある手帳は、大判A5サイズ。ノートのように、たっぷり書き込めることが理由だそうです。(部長から「こんなでかいのを使っているのは少数派だ」と言われていた次長、実は主流でした)。

 一方で、小型のコンパクトな手帳も、ミニマリスト(最小限主義者)を中心に人気を集めているそうです。ポイントカードなどはアプリにし、普段の荷物もスリムに。スマホサイズぐらいの手帳を「日付の入ったメモ」として使う人が多いようです。

 他社の商品を見ても、メモスペースを広く取っている傾向があり、スケジュールを書くよりノート的な使い方をする人が増えていることが裏付けられます。

     ◇

 コロナ後に大きく売り上げが伸びたのは、1日ごとの記録ができる日記タイプや家計簿タイプの手帳。その背景には、家で過ごす「おうち時間」が増えたことで、自分と向き合ったり、内省的になったり、日々のちょっとしたできごとを記録することが増え、それに対応するものが求められるように。ビジネスに加えて、プライベートをより重視する傾向が見られました。

 デジタルでスケジュール管理しつつ、メモや日記に手帳を使う。それが、“新様式”でした。

 今後は抗菌や、もしかすると洗える手帳なんてものも出てくるのでしょうか。さらなる新様式に注目しつつ、来年の手帳をまだ買えずにいる筆者でした。(神戸新聞ネクスト編集部)

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