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加古川市役所=加古川市加古川町北在家
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加古川市役所=加古川市加古川町北在家

 兵庫県の加古川市立中2年の女子生徒が2016年にいじめを苦に自殺した問題で、生徒のSOSやいじめの兆候を学校の教員が何度も黙殺し、対応を怠っていた実態が明らかになった。共同通信が4日までに入手した、非公開部分を含む第三者委員会の報告書全文に記載されていた。

 17年12月作成の報告書の非公開部分によると、いじめの始まりは小学5年。女子生徒が嫌がるあだ名が付けられ、無視が始まった。15年に入学した中学でもあだ名は浸透。クラスのムードメーカーが無視や悪口を率先し、他の生徒も逆らえなかった。3学期にはあからさまに無視され、「ミジンコ以下」と書かれた紙を渡された。

 部活動でも陰口や仲間外れが並行。生徒は同11月、母親に「部活をやめたい」と訴えた。いじめを把握したはずの顧問らは部員同士のトラブルとして片付けた。

 16年4月、2年生になりクラスが替わっても、いじめは続いた。生徒は孤立を深め、夏休み明けの9月、命を絶った。

 担任に提出するノートに1年の3学期ごろから「しんどい」「だるい」との記述を繰り返したが、1、2年時の担任はいずれも「部活や勉強についてだと思った」といじめとの認識を否定した。

 16年6月のアンケートで生徒は「陰口を言われている」「無視される」などの質問に「あてはまる」と回答した。「のびのびと生きている」「生活が楽しい」には「あてはまらない」と答え、判定結果は「要支援領域」だった。最も注意を要するとの警告を担任は保護者に明かさず、三者面談では提出物の遅れを指摘しただけだった。

 報告書は「いじめは明白だったにもかかわらず、見過ごされた」と認定。市教育委員会は「関係者への配慮」を理由にいじめの内容や経過を非公開とし、「学校が対応すれば自殺は防げた」など指摘の一部を公開するにとどまっていた。

 学校の対応を巡っては、生徒の部活動で顧問らがいじめの存在を示すメモをシュレッダーにかけ、第三者委に破棄したことを明かさなかった問題も判明。遺族は昨年9月、損害賠償を求め市を提訴している。

 遺族の代理人弁護士によると、遺族は当時の担任や顧問らに聞き取りを重ねてきた。その上で、市教委がいじめの事実に向き合っていないという不信感があり、第三者委の調査で分かっていない部分が明らかになることも求めて、やむなく提訴に踏み切ったという。

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