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過去最悪の漁獲量だった昨年、水揚げされたイカナゴのシンコ=2020年2月、神戸市垂水区平磯3、垂水漁港
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過去最悪の漁獲量だった昨年、水揚げされたイカナゴのシンコ=2020年2月、神戸市垂水区平磯3、垂水漁港

 瀬戸内海の春を告げる今年のイカナゴのシンコ(稚魚)漁に向け、兵庫県水産技術センター(明石市)は8日、親魚の調査結果を公表した。採取できた個体数は前年調査より微増だったが、総産卵量の推定は平年の6%余り。同センターは「親魚、産卵量ともまだまだ少なく、今年も漁期短縮などの対策が要る」とした。

 調査は1986年から毎年実施。今回は昨年12月2~28日、イカナゴが産卵する播磨灘の明石海峡南西海域で約20回採取した。

 1回当たりの採取数は7・8尾で、過去最少だった2年前の4・9尾、前年の5・3尾からわずかに増えた。だが、産卵数の多い生後2年以上の魚は全体の6・5%と、極端な不漁が始まった2017年以前の20%以上を大きく下回った。

 同センターは引き続き、播磨灘や大阪湾などで稚魚も調べ、2月中旬に今季の漁況予報を出す。これらの結果を踏まえ、兵庫、大阪の漁業者らが試験操業し、解禁日などを決める。

 シンコ漁は例年2月末~3月上旬に解禁されるが、漁業者らは17年以降、1カ月余りの漁期を短縮。昨年は大阪湾で実質2日間、播磨灘でも同5日間と過去最短を更新した。漁獲量は70年以降最少の147トン(速報値)と、16年の1万1千トン台から大きく落ち込んだ。(山路 進)

 

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