厳しい冷え込みと降雪が続く中、兵庫県最高峰の氷ノ山(養父市、標高1510メートル)山頂付近で、「モンスター」と呼ばれる樹氷群が出現した。長年氷ノ山に登り続けている丹波篠山市の会社員木藤将人さん(48)が撮影に成功した。
氷点下に冷やされた水蒸気を含む風が樹木の枝にぶつかって樹氷になり、さらに雪が降り積もって巨大化した。木藤さんによると、例年は冷え込みが厳しくなる2月頃にこの現象がよく見られるという。
今回、木藤さんは11日午前5時半頃、氷ノ山国際スキー場から登り始め、約5時間かけて山頂付近に到着。当初は視界が悪く避難小屋で休んでいたところ、一瞬にして晴れ渡り、雪に覆われた杉林の、幻想的な光景が広がった。
木藤さんは「この時期にしては雪の量が多く、大きなモンスターを見られた。“雪の白”と“空の青”のコントラストが今までで最高に美しかった」と話している。(辰巳直之)
