新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言が再発令された京都、大阪、兵庫の関西3府県では14日、売り上げの減少や感染拡大の長期化に不安の声が上がった。一方で神戸・三宮など街の中心部の人出に顕著な減少は見られず、「あまり生活は変わらない」「2回目なので違和感はない」と冷静に受け止める人もいた。
神戸市のJR三ノ宮駅に近いオフィス街にある喫茶店の男性店主(68)は「時差出勤やテレワークの影響で客が少なくなるだろう。阪神・淡路大震災以来の危機的状況だ」と訴えた。
JR京都駅では、客を待つタクシーが長い列を作っていた。京都府宇治市の個人タクシー運転手の男性(69)は「走っていても全然手が上がらないので、駅で2時間半ほど待つことも多い。売り上げは例年の4分の1くらい」と明かす。
大阪・梅田では、大勢のマスク姿の人が行き交った。出勤途中の大阪市の40代男性会社員は「会社は今日からリモート勤務を増やすことになった。2回目なので前回より違和感なく移行できそうだ」と話した。
ビジネス街がある大阪メトロ淀屋橋駅周辺。大阪市西淀川区の女性会社員(56)は「予定通りに宣言期間が終わるとは思えない。電車もいつも通りの乗客で、これ以上感染対策もしようがない。政権は国民に努力だけを求め、助けることをしない」と憤った。
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