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子どもたちに「亡くなった人のことを忘れないで」と語り掛けた高光愛恵教諭=1月17日午前、芦屋市岩園町(撮影・後藤亮平)
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子どもたちに「亡くなった人のことを忘れないで」と語り掛けた高光愛恵教諭=1月17日午前、芦屋市岩園町(撮影・後藤亮平)

 阪神・淡路大震災で兄の大地君=当時(2)=を亡くした芦屋市立岩園小教諭、高光愛恵さん(25)が17日、同小で開かれた集会で自身の思いを話した。途中、涙で言葉が詰まった。震災後に生まれ、兄に会ったことはないが、「だいくん」とはずっと一緒に生きてきた。私だからこそ、伝えられることがある。そう信じ、1年生の子どもたちに語り掛けた。「みんな一人一人の命が、とっても大切」(中島摩子)

 この日、同小では全校児童対象の震災集会が開かれ、その後高光さんが、担任を受け持つ1年生122人と体育館で向き合った。

 「震災で命がなくなった6434人の中に、先生のお兄ちゃんがいます」。ポップコーンをほおばる兄の写真を見せながら伝えた。

 地震で芦屋市津知町のアパートが全壊。長男の大地君は崩れたがれきの下敷きになり亡くなった。母の淳子さん(48)は冷たくなっていく息子を抱きしめ、必死で病院を探したという。

 高光さんら4人のきょうだいは、写真の中の兄と時を重ねてきた。「だいくん、ただいまー」と学校から帰宅したり、12月の誕生日にみんなでケーキを囲んで歌ったり。昨年も全員で「28歳」をお祝いした。

 自宅の仏壇には、今も骨つぼが置いてある。「私が死んだら、大地と一緒に入れてな」というのが、淳子さんの願いだからだ。

 命の重み、家族の悲しみを知るからこそ、教諭になった高光さんは、友だちに「死ね」と言った児童を、泣きながら叱ったこともある。「1個しかない命なんやで!」と。

 この日の集会では、アイスが大好きだった兄のこと、苦しい中で生きてくれた母への感謝を語り、気持ちが抑えられなくなった。

 「ごめんね、泣いちゃって…」と子どもたちに謝りつつ、「自分の命を大切にしてほしい。お友だちのことを大切にできる人になって」と言葉に力を込めた。

 「私は震災を経験していないし、兄に会ったこともない。でも、兄のことを伝えられる」と高光さん。そうして、震災後の世代に記憶をつなぎたいという。

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