兵庫県は22日、新型コロナウイルスに感染後、入院先がすぐに見つからない患者の健康観察のため、看護系大学の教員を患者の自宅に派遣する方針を明らかにした。2月1日から運用を始める。
県は「自宅療養ゼロ」を掲げ、患者は原則、病院や宿泊療養施設に入る。しかし感染者の急増で病床使用率は上昇し、すぐに入院できない「入院・療養調整中」の患者は1月21日時点で783人に上っている。
県では自宅待機者には毎日、保健師が連絡を入れて体調を確認しているが、急変を見逃さないため、2月1日から当面、大学の協力で看護職を派遣する。患者の状態によって毎日訪問するケースもあるという。
姫路市は、市医師会などと連携し、自宅療養者を保健師らが巡回した上で、必要に応じて医師を派遣する方針を発表している。
「自宅療養ゼロ」を巡っては、井戸敏三知事が目標と乖離した状況を踏まえた上で継続を強調する一方、神戸市が方針を転換するなど県内で判断が分かれている。(紺野大樹)
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