新型コロナウイルスの感染者が急増し病床が逼迫しているのを受け、神戸市と神戸市民病院機構は22日、市立医療センター西市民病院(神戸市長田区)と市立西神戸医療センター(同市西区)の通常の入院や手術などを当面2~4割程度制限し、中等症以下のコロナ対応病床計28床を確保すると発表した。加えて、市内の民間2病院でも計19床を新たに確保する。市内のコロナ対応病床は計207床となる。
同機構では既に、市立医療センター中央市民病院(神戸市中央区)でも通常医療を2割程度制限している。市内のコロナ病床は22日現在、160床中151床が埋まっている。
西市民では約4割、西神戸では約2割、通常の病床を削減する。緊急性のない患者を対象に、手術件数も同程度制限する見込み。ただし既に入院中の患者や、市民病院でしかできない手術には優先的に対応する。救急は継続するが、同機構は「病床数の減少で、受け入れ件数は一定抑制せざるを得ない」とした。
西市民と西神戸の2病院(コロナ病床計51床)では、中央市民病院(同46床)の重症病床を確保するため、中央市民で回復した中等症以下の患者らを受け入れている。西市民は26日から、西神戸は2月1日から順次コロナ病床を拡大する。
加えて、2次救急対応の民間2病院でも新たにコロナ患者の受け入れを始める。同機構の3病院以外のコロナ病床は、13病院の計82床となる。
1月22日現在の市内の入院調整中と自宅療養は計700人。22日は市内で1日当たりの過去最多となる139人の新規感染者が確認された。花田裕之健康局長は「このまま(感染拡大が)続くと、この制限で止まらなくなる可能性がある」と訴えた。(石沢菜々子)
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