世界文化遺産・国宝姫路城(兵庫県姫路市本町)で「冬の特別公開」が始まるのを前に29日、報道関係者向けの内覧会があった。天守閣南西に位置し、城内で最大級という城門「ぬの門」と、隣接する「リの二渡櫓(わたりやぐら)」の内部が初めて公開される。(井沢泰斗)
堅固な鉄板張りが印象的な「ぬの門」は、門上に全国でも姫路城にしか現存しないという2階建ての櫓を備える。隙間から投石で敵兵を攻撃する「隠し石落とし」があり、江戸初期に現在の城を築いた城主・池田輝政の御殿を守る関門の役割を果たしたという。
「リの二渡櫓」は、平時に火薬の原料などを保管する倉庫として使われ、戦時には格子窓から鉄砲で侵入者を攻撃する拠点だったとされる。また「リの一渡櫓」では、江戸後期の絵図を参考に復元した大名行列の衣装や調度品を展示している。
特別公開は2月1~28日の午前9時~午後4時半。通常の入城料(大人千円、小中高生300円)に加えて観覧料300円が必要。姫路城管理事務所TEL079・285・1146
