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日々、大量の小銭を扱うという花崎治良さん。レジ前の立て札で協力を求める=神戸市兵庫区東山町1
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日々、大量の小銭を扱うという花崎治良さん。レジ前の立て札で協力を求める=神戸市兵庫区東山町1
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 1日、三井住友銀行(東京)が円貨の両替手数料を改定し、11~500枚の両替を有料化した。これを前に、おつりで大量の小銭を扱うという神戸市兵庫区の商店主(86)から「1円玉500円分の両替に400円取られたら商売にならない」という悲痛な声が神戸新聞社に寄せられた。同行は「両替有料化はキャッシュレス化促進の一環」と理解を求めるが、時代の波に乗れない店主が負担増を避ける方法はないのか。取材を進めた。(森下陽介)

 同行では1月末まで、支店などの両替機で専用カードを使って両替する場合、500枚までは無料(1日2回目以降は200円)、501~千枚は手数料400円だった。2月からは、500枚まで400円、501~千枚は800円となる。同行のキャッシュカードを使うと、10枚以下の両替が無料(1日1回)となる。

 「高すぎる」と声を寄せたのは、東山商店街で下着専門店「ポプレ」を営む花崎治良さん。あふれんばかりの商品が並ぶ店頭にはカラフルな手製の値札が目に付く。女性用下着1枚699円、5足セットの靴下は499円…。現金のみに対応する同店では、釣り銭の用意が欠かせない。

 「細かいお金、特に1円が大量に必要」といい、多い日は100枚ほどの1円硬貨が使用されるという。改定後の年間の両替費用を約3万円と見込む花崎さんは「薄利多売の商店には痛い」とこぼす。

 近くで結納品や仏具を扱う「佐藤紙店」を営む佐藤実さん(76)も「コロナ禍で客足が鈍り、店によっては体力維持も厳しい。こんな状況では、ささいな負担増でも追い打ちになる」と危惧した。

     ◇     ◇

 両替有料化の根拠は何なのか。三井住友銀行大阪本店の広報担当者は「両替機の維持にもコストがかかる。今まではサービスとして対応してきた部分もあったが、キャッシュレス化を進めるにあたり、手数料をお願いすることにした」と説明する。

 他の金融機関も既に有料化を進めていた。三菱UFJ銀行(東京)は2018年4月、両替機での11~500枚の両替手数料を無料から300円に、みずほ銀行(同)も19年10月、無料から400円に改定した。地方銀行や信用金庫でも51枚以上は有料というケースが多い。日本銀行は法律により両替業務ができない。

 負担増を避ける方法はないのか。硬貨に対応する現金自動預払機(ATM)で、端数のある現金を引き出し続ける「裏技」もあるが、100枚の1円硬貨を得るのに、出金を25回繰り返す必要がある。

 「これを機に、キャッシュレス決済の導入を検討していただければ」と三井住友の担当者。だが、佐藤さんは「客は高齢者中心で、ほとんどが現金だから」と二の足を踏む。花崎さんも「キャッシュレス決済での手数料も痛い。導入しても客が利用するかは分からず、今更できない」と話す。

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