兵庫県の宝塚市立中学校の柔道部で昨年9月、当時顧問だった元教諭の男(50)=傷害罪で公判中、懲戒免職=が生徒2人に柔道技で重軽傷を負わせた事件を受け、同市教育委員会は4日、犯罪行為に当たると判断した体罰は、市教委が刑事告発するとの指針を策定し、同日から運用を始めた。公務員の犯罪は、刑事訴訟法で告発義務が定められているが、教委が教員の体罰を告発するケースはほとんどない。指針として明文化するのは全国でも異例。
同中学校の体罰を巡っては、同市教委は把握後も刑事告発せず、被害者側が県警宝塚署に被害届を出したことで元教諭の男が逮捕、起訴された。1月21日の初公判で検察側は懲役2年を求刑し、2月15日に判決が言い渡される見通し。
策定された指針では、体罰事案が起きた際は校長が事実関係を確認し、市教委に速やかに報告。市教委は、体罰が「傷害や暴行などの犯罪行為に該当する」と考えられる場合は、顧問弁護士や捜査機関と連携して刑事告発するとした。当事者の児童生徒や保護者には事前に告発の趣旨などを説明する。
4日の市教委の会議では、市教育委員から「明文化しなければいけないことが情けない」「(体罰発覚後の)初期の調査は難しさがある。ノウハウを教員が学ぶ研修を」などの意見が出た。森恵実子教育長は「(指針は)教員への抑止力につながる。実効性のあるものにする」とした。(大盛周平)











