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これまで感染者を出していない由良総合福祉センター。感染防止のため、デイサービスの利用者は仕切り板が置かれた机で食事をする=洲本市由良
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これまで感染者を出していない由良総合福祉センター。感染防止のため、デイサービスの利用者は仕切り板が置かれた机で食事をする=洲本市由良

 新型コロナウイルスの緊急事態宣言が兵庫県でも延長された中、介護施設が逆境に立っている。高齢者は感染すれば重症化の恐れがつきまとうが、介助による身体接触を避けるのは難しい。また職員が感染または濃厚接触者となれば、人員の確保も容易ではない。自らも感染し、クラスター(感染者集団)が発生した兵庫県内の施設職員は、介護現場ゆえの対応の難しさを訴え、理解と支援を求める。(佐藤健介)

 昨年、多数のコロナ患者が出た県南部の施設で勤務する介護士の女性は、感染者の濃厚接触者として自身の陽性が分かった。

 職場ではコロナが流行する前から、マスクの着用、手指の消毒などを行い、食事や排せつなどを介助していた。それでも、施設の入所者と同僚にコロナと疑われる人が出て、PCR検査の結果、感染が判明。味覚と嗅覚の障害を発症した。入院先では「入所者さんはどうなっただろう」と心配した。

 復帰した職場は「戦場のようだった」。療養に入り出勤できない職員の仕事をカバーするため、通常の倍以上の人数を介護することもあり、「綱渡り」の対応だった。女性は退院後も胸に違和感を覚え、体調は万全でないが、同僚とは「穏やかな暮らしを支えるのが使命。これ以上コロナ患者を出さない」と言い合って懸命にケアに当たった。

 感染が広がる前、風邪と思われるような入所者もいた。「検査をしていれば、早期に感染者を発見できたのではないか」と振り返る。施設との関わりを避けようとする言葉にもさらされたといい、「介護現場の人に、冷たい言葉ではなく、温かい励ましのエールを送ってほしい」と訴える。

 一方、洲本市の由良総合福祉センターで介護事業所を営む伊富貴(いぶき)幸広さん(69)は、デイサービスを利用する高齢者をどう守るかに思いをめぐらせる。

 今のところ感染者は出ていないが、利用者がほぼ外出しない入所施設とは異なり、通所する人がウイルスを運びうるデイサービス事業は、感染者が出ればすぐ休業に追い込まれる。食事で使う机は仕切り板を置き、隣り合う部屋をつないでスペースを広げて密集や密閉を防ぐなど、対策に余念がない。

 兵庫県老人福祉事業協会長も務める伊富貴さんは「現場の使命感は高いが、100パーセント安全な施設はない」と強調し、「陰性が業務継続の裏付けとなるので、PCR検査体制の充実を求めたい。感染者と非感染者のゾーン分けなどノウハウを周知することも必要だ」と指摘する。

【特集】目で見る兵庫県内の感染状況

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