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軽トラックの荷台にビール瓶を積み込むすずらん吉田商店の吉田寛さん=神戸市北区鈴蘭台北町1
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軽トラックの荷台にビール瓶を積み込むすずらん吉田商店の吉田寛さん=神戸市北区鈴蘭台北町1
「緊急事態宣言が解除されても、客足がいつ戻るかは分からない」と話す藤本幸一郎さん=神戸市兵庫区福原町
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「緊急事態宣言が解除されても、客足がいつ戻るかは分からない」と話す藤本幸一郎さん=神戸市兵庫区福原町
神戸新聞NEXT
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 兵庫県内に新型コロナウイルスの緊急事態宣言が再発令されて5週間が過ぎた。影響は、協力金(1日6万円)の対象外になった店舗や事業者にも広く及ぶ。政府は対策として一時支援金を準備するが「50%以上の売り上げ減」を要件としており、「ハードルが高すぎる」と不満の声が上がる。3月上旬から申請が始まる見込みだが、店主らの不安は尽きない。(井上 駿、森 信弘)

■卸業者「商売成り立たない条件」

 ビールケースが一つ、一升瓶が数本入った段ボールが二つ。配達に向かう軽トラックの荷台は、がらがらの状態が続いている。

 「酒を卸している飲食店の8割近くが休業ですわ」。地酒を飲食店に卸しているすずらん吉田商店(神戸市北区)の吉田寛店長(48)がため息をつく。

 売り上げは、なんとか前年比6割くらいで持ちこたえている。それだけに一時支援金は「5割以下」が対象と聞き、がっかりした。

 飲食店の協力金にはそのような要件がなく、不公平感はある。「でも、ずるいとは思いたくはない。大変なのは皆同じだから」

 同商店が所属する神戸小売酒販組合の金崎明夫事務長は「卸業者は薄利多売のビジネスモデル。5割の売り上げ減は、もうもたない状態。条件が厳しすぎる」と指摘する。

 「今、注文をくれるのは、弔いの飲食が発生する葬儀会社くらい」と話すのは、淡路島内で食品卸業を営む男性(53)。昨年12月、「Go To トラベル」が中止になり、観光客が激減。それでも受け取れる一時支援金は30万円だ。「小さな飲食店なら1日6万円で十分というところもあるだろうが、こちらの支援はわずか」といらだちを隠さない。

 播磨地域の水産卸売りの経営者も対象外だ。飲食店に卸す鮮魚の売り上げは半減したものの、巣ごもり需要で塩干しが好調。「それでなんとかしのいでいるのに、一時支援金を受けられないとは。売り上げが半減以下になると、そもそも雇用を維持できない状態だ」と悲鳴を上げる。

 中小企業庁の担当者は「5割減の要件が厳しいという声は届いているが、どこかで線引きは必要。都道府県や市町村の支援制度を組み合わせてほしい」としている。

■昼中心の飲食店も深刻「コロナ影響夜営業と同じ」

 昼間の営業が中心で、時短要請の対象外になった飲食店の影響も深刻だ。

 神戸市兵庫区で70年近く続く「新路(しんじ)そば」の店主、藤本幸一郎さん(67)は常連客らに麺類や丼物を提供し、午後5時には早々と店を閉める。

 店の営業はもともと午前11時半~午後7時。だが、新規感染者が再拡大した昨年11月から客が減り、翌月に閉店時間を繰り上げた。今年1月中旬に宣言が再び出されると、客足はさらに遠のいた。1月の収入は前年の半分ほど。向かいのパチンコ店の客を頼りに食いつないでいるという。

 「コロナの影響は、昼営業が主体の店も同じなのに…。今は、店が維持できるかどうかの瀬戸際だ」。藤本さんは顔をしかめる。

 兵庫県麺類食堂業生活衛生同業組合によると、県内のうどん・そば店で午後8時以降も営業していたところは少なく、多くが協力金の対象外とみられる。

 一時支援金の申請開始は3月上旬の見込みだ。ただ詳細は明らかにされておらず、藤本さんは仲間と情報交換しながら気をもむ。

 「手元に資金がなければ仕入れもできない。金額は少ないが、店を続けるため一日も早く支給してほしい」

【緊急事態宣言の影響緩和に係る一時支援金】 緊急事態宣言の再発令に伴い、国が協力金とは別枠で設けた。対象は、飲食店と取引があるか、外出自粛の直接的な影響を受けた事業者。売り上げの50%以上減が条件。時短要請外の飲食店やタクシー会社、土産物店、イベント事業者など幅広い業種を想定し、中小企業に最大60万円、個人事業主には同30万円を支援する。

【特集】目で見る兵庫県内の感染状況

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