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昨年は新型コロナの影響で公演中止が相次いだ。「今は演奏できるだけでうれしい」と話す辻井伸行=大阪市福島区(撮影・長嶺麻子)
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昨年は新型コロナの影響で公演中止が相次いだ。「今は演奏できるだけでうれしい」と話す辻井伸行=大阪市福島区(撮影・長嶺麻子)

 ショパン、リストなどロマン派の巨匠が音楽を通じて伝えようとした光景を自らの心に浮かべ、陶酔するように奏でる。全盲のピアニスト辻井伸行が奏でるメロディーには楽譜の細部にまで踏み込んだ、独特の繊細さがある。「音の表現は幅広く、奥深い」と確信する俊英が4月に神戸で公演。魂の音色を披露する。

 1988年、東京出身。生まれながら目が見えないハンディと向き合った。だが2歳の時、歌好きの母の声の旋律を、おもちゃのピアノで弾いた。

 母はわが子の才能を見抜き、4歳で本格的に鍵盤と向き合わせた。7歳で現在の「ヘレン・ケラー記念音楽コンクール」ピアノ部門1位に。「母の声が原点でした。おかげで自然と音楽が身近に感じられた。音楽は私の人生そのもの」と振り返る。

 10歳でオーケストラと協演。17歳で若手奏者の最高峰「ショパン国際ピアノ・コンクール」に出場した。その4年後には「バン・クライバーン国際ピアノ・コンクール」で日本人として初優勝を果たした。

 この間、横山幸雄、田部京子ら国内の著名演奏家に師事。さらに兵庫県立芸術文化センター・芸術監督の佐渡裕と運命的な出会いをする。テープで辻井の音源を聞いた佐渡は3カ月後、「パリで弾かないか」と誘った。14歳の時だった。「驚きました。まだ子どもでしたのに、本場欧州の大舞台で演奏できるなんて…。夢のようでした」

 師弟関係は20年近く続き、コンクール出場の度に励ましてくれ、幾度も協演した。音楽の都・ウィーンでの舞台にも誘ってくれた。

 「成長を見守ってくださり、感謝している。佐渡さんゆかりの神戸で弾けるのが楽しみ」と抱負を口にする。

 加古隆、兄弟デュオのレ・フレールと共演する「THE PIANIST!」は4月14日午後7時から、神戸国際会館で。S席9800円、A席7800円、B席5800円。キョードーインフォメーションTEL0570・200・888

(津谷治英)

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