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栄養塩入りの固形肥料を搭載した籠で育てたワカメ。育波浦漁協青年部のメンバーらが、生育の様子を確かめた=2月24日、淡路市育波
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栄養塩入りの固形肥料を搭載した籠で育てたワカメ。育波浦漁協青年部のメンバーらが、生育の様子を確かめた=2月24日、淡路市育波
肥料を入れた金属製の籠を準備する育波浦漁協の漁師=2020年11月、淡路市育波(淡路市提供)
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肥料を入れた金属製の籠を準備する育波浦漁協の漁師=2020年11月、淡路市育波(淡路市提供)
金属製の籠に肥料を入れる育波浦漁協青年部のメンバーら。手前は栄養塩を含む固形肥料、奥は農耕用が入った麻袋を搭載した=2020年11月、淡路市育波(同市提供)
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金属製の籠に肥料を入れる育波浦漁協青年部のメンバーら。手前は栄養塩を含む固形肥料、奥は農耕用が入った麻袋を搭載した=2020年11月、淡路市育波(同市提供)

 兵庫県内の瀬戸内海で、プランクトンや海藻の養分濃度が下がり、イカナゴの不漁、ノリの色落ちなど、漁業への悪影響が広がっている。同県淡路市育波の漁師らは、海中に肥料を投入して“海の栄養不足”を解消する県内初の試みに乗り出した。海藻が生い茂り、小魚やプランクトンがすみかとする藻場の再生につなげる。(山路 進)

 瀬戸内海では近年、水がきれいになった半面、排水などに含まれプランクトンの養分となる窒素やリンの「栄養塩」が減り、漁業不振を引き起こしている。

 周辺の漁師は、航行する船とロープでつないだ鉄製の器具で海底をかき混ぜ、地中にたまった栄養塩を海に放出する「海底耕運」などに取り組む。

 育波浦漁業協同組合の若手らはさらに踏み込み、海に栄養塩を直接供給できないか検討を重ねた。同市や県などの補助金を得て、昨年11月~今年2月に1回目の試験にこぎつけた。

 金属製の籠に、市販の栄養塩を含む固形肥料と、鶏ふんを発酵させた農耕用肥料を搭載した。籠にはワカメの苗を植えたロープをくくりつけて11月下旬、岸辺に近い水深60センチ~3・5メートルの海中に沈めた。

 1カ月後、固形肥料を搭載した籠のワカメは、肥料なしに比べて長さが約1・4倍、農耕肥料のワカメは約1・9倍に成長した。籠の中には小魚も入ってきた。一方、2月下旬に引き上げると成長の度合いはさまざまになっており、肥料の有無や種類による差は見られなかった。

 同市や県によると、肥料はワカメの成長を一定程度促したが、時間がたつにつれ、籠を沈めた場所の日照量や潮流の影響が大きくなった可能性が考えられるという。

 同漁協は2025年度まで試験を続ける。同市も同漁協を支援すると同時に、淡路島東岸でも同様の試験に取り組む。同市農林水産課の日高信行さん(49)は「肥料の追加や交換など効果的に藻場を再生できる方法を見つけたい」と意気込む。

 同漁協青年部長の松本淳司さん(39)は「時間はかかるだろうが、藻場のプランクトンや魚を増やし、イカナゴや多くの魚がとれる豊かな瀬戸内海を取り戻したい」と力を込めた。

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