神戸市と同市看護大(同市西区)は29日、動物解剖実験の麻酔に使うため学内施設に保管していた麻薬について、約14年間、法が定める兵庫県の許可を得ていなかったと発表した。施設自体も、県への登録を怠り約1年間、この麻薬や向精神薬の保管に使用していたと明らかにした。
市によると、麻薬はケタミン(1グラム)。購入した1996年当時は向精神薬だったが、2007年の法改正で麻薬に指定された。県の許可を得ず、未開封のまま学内研究施設の保管庫に置いたままとなっていた。
20年2月に施設の未登録に気付き、県に連絡。その後ケタミンなどが見つかったという。大学はケタミンの所有権を放棄し、県に提出したという。市によると、薬物の悪用はなかったという。(初鹿野俊)
