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オンラインでつないだ参加者の質問に応じる神戸市看護大の坪井桂子教授=神戸市西区学園西町3
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オンラインでつないだ参加者の質問に応じる神戸市看護大の坪井桂子教授=神戸市西区学園西町3
神戸大のオンライン講座で講師(左上)の動きに合わせて体を動かす参加者ら(神戸大提供)
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神戸大のオンライン講座で講師(左上)の動きに合わせて体を動かす参加者ら(神戸大提供)

 外出自粛で認知症への不安を抱え込まないで-。新型コロナウイルスの感染拡大で自宅にこもりがちな高齢者をオンラインで支援する動きが兵庫県内の大学で広がっている。(石沢菜々子)

 「半年前から、急に固有名詞などの言葉が出てこない」「『財布がない』と家族から何度も電話がある」

 神戸市看護大が2月中旬、初めてビデオ会議アプリ「ZOOM」を使って開いた講義形式の「もの忘れ看護相談」には、約40人の参加者らの困り事が寄せられた。老年看護が専門の坪井桂子教授が、携帯電話のメモや写真の機能を活用したり、物の置き場所を決めておいたりするなどの具体策をアドバイスした。

 同大は2012年から、もの忘れや認知症に関する個別相談会や講座を開いており、昨年、コロナの感染拡大を機に電話相談も加えた。インターネットでの参加者にはZOOMの接続方法などを事前に説明する場を設け、必要な機器の貸し出しもする。

 オンラインを活用した看護を目指す同大の水川真理子特任講師は「市内外や県外からの参加もあり、手応えを感じている。定期的に開催したい」と話す。

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 一方、神戸大は独自の認知症予防プログラム「コグニケア」の講座を市内4会場で展開する。昨年10月から、新たにオンラインの講座を始めた(1カ月当たり税別3900円から)。

 運動や認知機能トレーニングをはじめ、健康づくりのセミナーや認知機能検査などを組み合わせている。

 運動前には血圧、心拍、体温の測定を求め、講師が個別に確認する。従来の講座は、終了後に食事に行くなど受講生同士の交流の機会にもなっており、オンラインでは、レッスンの合間や終了後に受講生が感想を話し合う時間を設けている。

 同大は「いずれはオンラインでもやりたいと考えていたが、コロナの影響で早まった。参加意欲が高く、シニア世代の健康に対する意識の高まりを感じている」としている。

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 次回の神戸市看護大「もの忘れ看護相談」は、電話が4月22日、対面が5月17日、オンラインが5月21日(要予約、無料)。同大TEL078・794・8085

 神戸大の取り組みは同大認知症予防推進センターTEL078・796・4514

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 認知症対策のオンライン化の背景には、コロナ禍で外出機会が減った高齢者への懸念がある。インターネットを活用していない高齢者もいるため、介護予防に取り組む各自治体も、感染防止策を講じて集いの場を継続したり、電話や手紙を活用したりするなど工夫をしている。

 筑波大大学院の久野譜也教授(健康政策)らが全国6自治体の約8千人(40歳以上)から有効回答を得た調査では、昨年11月時点で、60歳以上の27%にコロナ前よりも認知機能の低下がみられた。外出が週1回以下とした割合は、70代は22%、80代は28%だった。

 久野教授は「いずれも5月時点の調査と比べて割合が増えており、外出自粛が長引いていることの悪影響が出ている」と指摘。認知機能の低下については「人と会話をしないことが関係している。体を動かすだけでなく、笑顔が出るような会話や生活を楽しむ要素が欠かせない」としている。

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