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10月から香住駅に停車する瑞風の先頭車両=JR大阪駅
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10月から香住駅に停車する瑞風の先頭車両=JR大阪駅
10月から「トワイライトエクスプレス 瑞風」の立ち寄り観光地に決まった大乗寺。円山応挙が手掛けた襖絵が保存される収蔵庫と山岨真応副住職=兵庫県香美町香住区森
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10月から「トワイライトエクスプレス 瑞風」の立ち寄り観光地に決まった大乗寺。円山応挙が手掛けた襖絵が保存される収蔵庫と山岨真応副住職=兵庫県香美町香住区森
曼荼羅を構成する客殿の襖絵(再製画、JR西日本提供)
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曼荼羅を構成する客殿の襖絵(再製画、JR西日本提供)
神戸新聞NEXT
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 安芸の宮島、出雲大社に鳥取砂丘-。JR西日本の豪華寝台列車「トワイライトエクスプレス 瑞風」の乗客が途中下車して立ち寄る観光地に、知る人ぞ知る兵庫の名刹が10月から加わる。江戸中期の画家、円山応挙(1733~95年)の絵を収蔵する兵庫県香美町の大乗寺だ。瑞風の県内立ち寄り地は2017年の運行開始以来、豊岡市の城崎温泉だったが、初めて変更される。新型コロナウイルスの影響で旅客が減る中、JR西と地元関係者は「寺の存在が全国に知られ、交流人口の拡大や観光の活性化につながれば」と期待する。(大盛周平、金海隆至)

 瑞風は新大阪、大阪-下関を1泊2日~2泊3日で運行。山陽、山陰、山口線を経由して各地を周遊し、途中下車して当地の歴史や文化に触れる立ち寄り観光を1日1回用意している。

 兵庫県内では山陰側を通る下りコース1日目の城崎温泉のみ。これまでは広島・尾道での立ち寄り地が、19年にリゾートホテルから美術館になったほかは大きな変更はなかった。

 瑞風のコンセプトは「西日本の魅力の発信」で、JR西は運行当初から「立ち寄り先を積極的に開拓し、更新する方針」(魚本佳秀・瑞風推進事業部部長)だった。地元の熱意やJR西各支社の情報も加味し、広島・厳島神社などの有名な観光地に限らず、「通好み」の観点でも候補地を検討してきた。その中で大乗寺は、所蔵する絵の数々に「江戸時代を示す本物がある。自信を持って発信できる」(魚本部長)として白羽の矢を立てた。

 大乗寺はJR山陰線香住駅の南約2キロにあり、応挙と門弟が曼荼羅を立体表現したという襖絵など計165点(国指定重要文化財)が残ることから、「応挙寺」とも呼ばれる。

 応挙の真筆など一部の作品は保護のため非公開の収蔵庫で保存され、客殿には再製画が納められているが、瑞風の乗客は山岨真応副住職(68)の解説を聞きつつ、客殿と収蔵庫を約1時間半かけて鑑賞できる。山岨副住職は「応挙がさまざまな技法を駆使して描こうとした空間を感じてほしい」と話す。

 香美町では早くも歓迎ムードが漂い、町や地元観光協会が、特産のズワイガニやベニズワイガニ(香住ガニ)をPRする策を検討中。山岨副住職は「中尊寺といえば岩手県平泉町、大乗寺といえば香美町といわれるようになればうれしい」と話し、同町の担当者は「認知度をアップできるようおもてなしの準備を整えたい」と心待ちにする。

 大乗寺が瑞風の立ち寄り地となる第15期(21年10月~22年2月出発分)の申し込みは6月7日まで受け付ける。山陰コース(下り)は32万5千~84万5千円。応募多数の場合は抽選。瑞風ツアーデスクTEL0570・00・3250

【大乗寺】745(天平17)年、行基が開いたとされる高野山真言宗の寺。曼荼羅を立体表現したという襖絵など、円山応挙と弟子による計165点が国の重要文化財に指定される。応挙が無名時代、当時の住職から学費の援助を受けた恩返しのために描いたと伝わる。2019年、東京芸術大学大学美術館と京都国立近代美術館で実物を並べた特別展が開かれ、好評を博した。

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