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国立感染症研究所で分離された新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真像(同研究所提供)
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神戸新聞NEXT
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 11日投開票の兵庫県伊丹、宝塚市長選で、ホテルなどの宿泊施設で療養・待機中の新型コロナウイルス患者が投票できない可能性が出ている。ホテルから外出できず、公職選挙法にも対応の規定がないためだ。国は3月になって、宿泊施設に期日前投票所の設置を認めることを通知。ただ、プライバシー保護の課題から両市選挙管理委員会が患者の療養状況を把握することは難しく、事実上、対応を断念した。(竹本拓也)

 ■療養者の情報なく

 「宝塚市長選に投票したいがどうすればいいのか」。同市選管では、療養中の有権者から電話を受けたが、回答に窮したという。

 公選法は、指定の医療機関であれば入院患者に院内での不在者投票を認めており、外出が難しい障害者らは郵便投票も可能。一方、コロナの感染拡大に伴い、自宅やホテルで療養中の感染者に関する規定がないことが問題視されていた。

 県によると、県内の宿泊療養者は10日時点で546人。10日程度は外出できない。宿泊施設は2市に隣接する西宮市内などに7カ所あり、伊丹、宝塚市の有権者がいるとみられる。

 総務省は3月以降、「宿泊施設に期日前投票所を設けた場合には投票が可能」とする通知を出した。しかし、兵庫県はプライバシー保護の課題から療養者の情報を市町と共有していないため、2市では有権者を把握できていない。

 ■地方選でハードル高く

 8日に告示された参院選広島選挙区再選挙では、国の通知を受けた広島県選管が全国で初めて、県内4カ所の宿泊療養施設に期日前投票所を設けた。

 国政選挙では対応が進むが、地方選レベルでは課題が残る。期日前投票は有権者が居住地の市区町村にいる場合しかできず、伊丹、宝塚両市のように患者が市外の宿泊施設に入っていれば、設置できない。

 仮に、ホテルなどに期日前投票所を設置することになったとしても、2市の選管から市外に職員を派遣して応対する必要がある。感染対策についても「国の通知は感染者が触れる投票用紙の扱いなど不透明な部分が多い」と困惑する。

 郵便投票には国も慎重姿勢だ。投票立会人らがいない中で行う例外的な投票になるため、選挙の公平性を守る観点から療養者を対象に加える議論はない。

 ■外出の可否も議論に

 自宅療養中の患者についても議論が分かれている。

 改正感染症法は、感染者が自宅や宿泊施設で療養中は外出自粛を求めつつ、投票について厚生労働省は「自治体が外出の可否を判断する」としている。

 2市に保健所はないため、今回は県に判断を委ねる格好となった。伊丹市選管の担当者は「投票を呼び掛ける立場なのに『陽性なら選挙に行くな』と言わんばかりの実態となっているのが歯がゆい」と漏らす。

     ◇

 神戸新聞社は、伊丹・宝塚両市長選の得票、当落情報を電子版「神戸新聞NEXT」で速報します。

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