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当選を決め祝福に訪れた中川智子宝塚市長(右)と喜び合う山崎晴恵氏=11日夜、宝塚市小林5(撮影・秋山亮太)
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当選を決め祝福に訪れた中川智子宝塚市長(右)と喜び合う山崎晴恵氏=11日夜、宝塚市小林5(撮影・秋山亮太)
当選を決め支援者らと親指を立てて喜ぶ山崎晴恵氏(中央)=11日夜、宝塚市小林5(撮影・秋山亮太)
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当選を決め支援者らと親指を立てて喜ぶ山崎晴恵氏(中央)=11日夜、宝塚市小林5(撮影・秋山亮太)

 維新、自民に打ち勝った-。兵庫県宝塚市長選で「当選確実」の一報が伝えられると、事務所に支援者らの歓声がわき上がった。

 「これから新しい宝塚をつくっていく」「一人一人を支え、人に優しい、一人も取りこぼさないまちにする」。中川智子市長の後継を受けた無所属の弁護士山崎晴恵氏(51)は事務所に姿を現し、喜びに肩を震わせながら決意を語った。

 支援者らに感謝の思いを伝え、一緒に万歳。祝福に駆け付けた中川智子市長は「維新に勢いがあり、横一線だった。夢のような結果。山崎さんにバトンタッチしたい」と声を掛け、互いに喜び合った。

 告示前、井戸敏三県知事の退任表明を受け、県会政党の構図が流動化。維新は前大阪府財政課長の斎藤元彦氏に知事選への立候補を要請すると、公認候補を立てた宝塚市長選を「前哨戦」と位置付け、総力戦を展開してきた。

 その中で、山崎氏は立憲民主や共産、社民などの支援も受けつつ、政党色は前面に出さず、知名度の低い自身を無党派層に広めていく戦略を徹底した。

     ◇   ◇

 損保会社に勤めていた頃、事故を起こしてストレスを抱える人には寄り添いが必要だと感じ、カウンセリングを勉強して独立。家庭内暴力(DV)の被害者らの支援にも携わる中、女性弁護士から「法律家でない者がモノを言うな」と言われたことに刺激され、40代で司法試験に受かった。

 弁護士として、女性や子ども、犯罪被害者の支援に取り組んできた。

 昨年2月に性差別がテーマのシンポジウムで中川市長側から立候補を打診され、熟慮して9月に決意。12月に立候補を表明すると、若い母親ら500人以上とまちづくりについて話し合う場を設けた。市内の事業主らをこまめに回って支援を呼び掛け、多様な業種の労働組合にも出向き、連合兵庫の支持も取り付けた。

 選挙戦では「人に優しく、福祉に手厚い市政を守る」と中川市政の継承を掲げる一方で、「同じことはしない」と断言。「オープン宝塚」をキーワードに情報公開を徹底し、市民と一緒に考える姿勢を強調し、「既存の事業を見直し、新たな産業を生み出して財源を確保する」と訴えた。

     ◇   ◇

 まちの未来は安泰ではない。

 宝塚は、比率が高いほど自由に使えるお金が少ないことを示す「経常収支比率」が96・9%で、全国27特例市の中で22位と最後方を走る。

 阪神・淡路大震災の復興事業関係の市債残高は19年度末で約84億円もあり、今も償還は続く。待機児童を解消し、ごみ処理場の整備に基金を積み立てる必要にも迫られ、20~24年度には65億円の収支不足が見込まれる。

 悪化する財政はインフラ整備にも影を落としている。大規模改修が必要な小中学校・幼稚園は20校園に上るが手を付けられておらず、23年度までの市道補修計画も14%しか完了できていない。

 さらに、教育環境をどう改善するか。16年には女子中学生がいじめを苦に自殺し、20年には中学柔道部顧問が体罰の傷害事件で逮捕された。中川市長は「教職員組合や市教委の改革」をやり残した課題として挙げるが、手をつけるには高度な政治判断やバランス能力が求められる。

 「法律に基づく視点で政策を見直し、まちの価値を見いだしてほしい」。中川市長からそう託されたという山崎氏。困難をどう乗り切るか、手腕が問われる。(西尾和高)

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