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【3代目】熊本県益城町役場仮庁舎に飾られた3代目くまモンと、修理作業で訪れた荒井さん=3月17日(荒井さん提供)
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【3代目】熊本県益城町役場仮庁舎に飾られた3代目くまモンと、修理作業で訪れた荒井さん=3月17日(荒井さん提供)
【2代目】2019年3月(荒井さん提供)
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【2代目】2019年3月(荒井さん提供)
【初代】2018年3月(荒井さん提供)
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【初代】2018年3月(荒井さん提供)

 2016年4月の熊本地震で最大震度7を2度、観測した熊本県益城町(ましきまち)で、町役場の仮庁舎に掲げられた同県のマスコットキャラクター・くまモンの巨大アートが年内にも取り外される見通しになった。3年前、神戸市のボランティア団体「ひまわりの夢企画」が地元の児童と制作し、被災地に笑顔を届けてきたが、新型コロナウイルスの影響で維持管理が難しくなった。団体代表の荒井勣(いさお)さん(75)は「熊本の皆さんに長らく親しんでもらえたなら本望」と目尻を下げる。(金 旻革)

 荒井さんは阪神・淡路大震災をきっかけに被災者支援活動を始めた。車を改造した「出前風呂」を避難所になった学校で提供したり、被災地にヒマワリを咲かせる取り組みをしたりした。

 04年の新潟県中越地震では未使用の食器類を届ける「お茶わんプロジェクト」を展開するなど、各地で草の根の支援を続けてきた。

 5年前の4月14日と16日の2度、最大震度7を観測した熊本県。荒井さんは段ボール箱に食器類を詰め込んだトラックで10回ほど被災地に入った。益城町や西原村などの仮設住宅を訪問し、配り歩いた。

 「もっと被災者を温かい気持ちにさせたい」と考えた荒井さんは、愛らしいデザインで人気のくまモンの巨大なネットアート制作を思いつく。

 地震から2年後、短冊状にした布を縦7メートル、横6メートルの網の目にホチキスでとめ、くまモンの絵柄を浮かび上がらせた。作品は地元の広安西小の児童らと制作。殺風景なプレハブ庁舎を彩り、程なく写真撮影のスポットになった。

     ◆   ◆

 喜んでもらえる自信があった。阪神・淡路後も、子どもたちとヒマワリを描いたネットアートを制作した経験があったからだ。

 JR三ノ宮駅南にあった「阪神・淡路大震災復興支援館(フェニックスプラザ)」の外壁に飾り、関心を集めた。荒井さんは「心のケアの大切さは阪神・淡路で学んだ」と振り返る。

 風雨で劣化するため、1年ごとに作り直してきたくまモンは現在3代目。荒井さんは今年3月中旬に益城町を訪ね、高所作業車をレンタルして修理した。台風シーズンや大雨の際は役場職員らが取り外し、修繕をしてきたが、新型コロナの感染拡大で補修作業が難しくなってきているという。

 同町の担当者は「掲示は今年までかと考えている」と話し、「支援の気持ちは本当にありがたかった。復興への歩みを着実に進めたい」と感謝した。

 荒井さんは「(くまモンアートの)役割は終わっても、神戸からこんな支援があったんだと皆さんの心に残ればうれしい」とほほ笑む。

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