総合 総合 sougou

  • 印刷
退院時、病院スタッフに頭を下げる女性=19日午前、神戸市兵庫区切戸町、荻原みさき病院
拡大
退院時、病院スタッフに頭を下げる女性=19日午前、神戸市兵庫区切戸町、荻原みさき病院
生活復帰へ向け、懸命にリハビリに取り組む女性=3月30日、神戸市兵庫区切戸町、荻原みさき病院
拡大
生活復帰へ向け、懸命にリハビリに取り組む女性=3月30日、神戸市兵庫区切戸町、荻原みさき病院
呼吸器トレーニングも兼ねた歌の練習をする女性=3月30日、神戸市兵庫区切戸町、荻原みさき病院
拡大
呼吸器トレーニングも兼ねた歌の練習をする女性=3月30日、神戸市兵庫区切戸町、荻原みさき病院

 神戸市内のリハビリ病院から19日、1人の女性(70)が退院した。昨年12月に新型コロナウイルス感染が判明。治療に1カ月を要したが、「その後のリハビリ入院の方が長くなるとは…」。自宅を離れた間に、同じ敷地で暮らす60代の弟はコロナで亡くなり、90代の母もコロナの長期入院の影響で歩けなくなった。治療後も日常に戻れない後遺症、過酷なリハビリ、生活を一変させる「家族感染」…。約4カ月に及ぶコロナとの闘いについて聞いた。(霍見真一郎)

 女性は同市須磨区で福祉関係の仕事に就いていた。同じ敷地の別棟に暮らす母、弟夫婦、妹の4人が全員コロナに感染する中、自身も昨年12月25日に陽性が判明した。当初は無症状だったが、その後発熱し、3日後には神戸市立医療センター西市民病院(同市長田区)に入院。直後から酸素投与が始まった。

 「大男が膝立ちになり、肺を押しつぶそうとしているようだった」。苦しさで声も出ず、眠れない日々。酸素投与量が増え、1月8日には神戸大病院(同市中央区)に転院した。集中治療室に入り、命が危ぶまれる時期もあったが回復。西市民病院に戻り、コロナ治療は終えたものの、同25日にリハビリ病院「荻原みさき病院」(同市兵庫区)に転院することになった。

 転院当初は、とにかく息が苦しかった。深い呼吸を促すため、肋骨(ろっこつ)の間や肩甲骨の周りの凝り固まった筋肉を根気よくマッサージでほぐす。理学療法士らの指導を受けながら、筋肉トレーニングやバランス機能の回復に努めた。

 生活復帰へ向けた3月3日の調理訓練では、焼きそばを作るだけなのに息が切れ、途中で何度も休んだ。同10日には自宅に1泊だけ帰宅。風呂上がりにドライヤーで髪を乾かす力が出ず、息が上がってテーブルに突っ伏した。

 周囲からは「なぜそんなに長く入院しているのか」といった疑問の目を向けられ、傷ついた。かつては自身も「リハビリ病院は、筋力トレーニングするだけの場所」と思っていた。落ち込む心を奮い立たせ、ただただ回復を信じて闘った。

 同病院の深井功一郎看護部長は「治療でしばらく寝たきりになると、筋力や神経など全ての身体機能が一気に低下し、取り戻すのに何倍もの時間がかかる」と指摘する。治療の3倍近いリハビリ生活の最後は、呼吸器訓練を兼ねて練習した歌を、感染対策をした上で、入院仲間に披露した。

 女性は「コロナで1年の3分の1を病院で過ごすことになり、生活は一変した。弟は遺骨になって箱の中に入っている。帰宅して、母の介護を少しでもしてあげたい」と話した。

総合の最新
もっと見る
 

天気(9月17日)

  • 27℃
  • 23℃
  • 70%

  • 28℃
  • 23℃
  • 70%

  • 28℃
  • 23℃
  • 60%

  • 26℃
  • 23℃
  • 60%

お知らせ