多くの若者に支持されたミュージシャン、故・尾崎豊(1965~92年)の長男で、シンガー・ソングライターの尾崎裕哉が5月2日、兵庫県立芸術文化センター(西宮市)で公演する。父の継承者と誓い、同じく豊の影響を受けた石崎ひゅーいと共演する。大阪交響楽団の迫力ある演奏を背景に、数々の名曲を披露する。
2歳で父と死別。記憶に面影はないが、名曲の音源を聞き込み、コンサート映像を研究して、偉大な姿を追いかけ、デビューの動機となった。2016年にシングル「始まりの街」を発表。独自の世界を開くとともに、「卒業」など父の作品もカバーした。
石崎も豊に共感した1人。2018年に2人でライブを開き、「I LOVE YOU」「15の夜」などの伝説の作品を熱唱した。
新型コロナの影響で2人ともライブ活動の中止を余儀なくされた。だが、裕哉は「いろんな音楽を聞く時間を持てた。おかげで視野を広げられた」と振り返る。その蓄積を生かし、「音楽を通じて自由とは何かを表現していきたい」と意欲を見せる。
午後5時開演。8800円。キョードーインフォメーションTEL0570・200・888
(津谷治英)