兵庫県知事選(7月1日告示、同18日投開票)で、立候補を表明している総務省出身で前大阪府財政課長の斎藤元彦氏(43)が22日、自民党本部で党総裁の菅義偉首相から推薦証を受けた。斎藤氏は6項目の政策協定を結び「身が引き締まる思い。今後の戦いと県政の安定的な運営の大きな力になる」と述べた。
党県連内には、井戸敏三知事(75)が推す前副知事の金沢和夫氏(64)を支援している県議もおり、一枚岩になっていない。
斎藤氏は推薦証を受けた後の会見で「最後はまとまってもらえる政党と信じ、私は県民に考えを伝えることに専念する」と強調。二階俊博幹事長にも党が一体となった支援を依頼したことに触れ、「『それはしっかりやる』と返事を頂いた」とした。
会見に同席した県連会長の谷公一衆院議員(69)は、分裂状態が続くことも想定し「そのまま知事選になっても、選挙後は衆院選のことも考えて一つになれるよう努力する」と述べた。
6項目の政策協定ではまず「自民党の綱領・政策を理解し、党所属議員と連携して県政にあたる」と明記。▽五国の力を発揮できる地方創生▽子どもから女性、高齢者まで暮らしに寄り添う県政▽防災・減災対策の充実強化-などを挙げ、具体的な政策協定に向けて協議を続けるとした。
知事選には、共産党が推薦する元兵庫県議の金田峰生氏(55)、元加西市長の中川暢三氏(65)も無所属での立候補を表明。斎藤氏には日本維新の会も推薦を決めている。(永見将人)