神戸市立王子動物園(同市灘区)が、ジャイアントパンダの雌「タンタン(旦旦)」に心臓疾患の疑いがあると発表してから一夜明けた20日、励ましや回復を祈る声が同園に相次いでいる。園の公式ツイッターには、賛同の意を示す「いいね」が普段の1・5倍となる9千件、コメントも5倍の500件近くが寄せられた。電話やメールもあり、担当者は「温かい声援ばかり。本当にありがたい」と感謝している。
タンタンは25歳で、人間であれば70代に相当。昨年7月に中国への返還期限を迎えたが、新型コロナウイルス禍で帰国できなくなっていた。3月下旬以降、不整脈などが確認され、投薬治療を受けている。
19日に病状を明らかにした同園はツイッターでも報告し、「(タンタンが)これからも元気に過ごしていけるように努めていきます」と投稿。すると、普段は5千~6千前後という「いいね」が、20日夕時点で9400件を超えた。コメントでは「無理しないで」といった励ましや、飼育員を気遣うものも多かった。
園は20日もツイッターで餌のササをはむタンタンの動画を公開。体調不良で観覧が中止になっても、動画や写真のアップを検討するという。(初鹿野俊)