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コロナワクチン接種予約の抽選申し込みを受ける加古川市のコールセンター=加古川市内
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コロナワクチン接種予約の抽選申し込みを受ける加古川市のコールセンター=加古川市内

 高齢者を対象にしたワクチン接種について、政府が各市町に「7月末完了」を求めたことで、自治体や高齢者らの混迷がさらに深まっている。各自治体はすでに予約を受けており、現時点の計画では7月末に2回の接種が終わらない人は神戸市で約9千人、姫路市で約3万人にも上る。「兵庫県は全市町が7月末完了」と国が発表したことで、苦労して予約した高齢者は困惑し、自治体も対応に追われる。職員は「余計に現場が大混乱した」と嘆く。

 「1回目の接種が8月7日なんですけど」

 同県姫路市のパート女性(69)は、国の全国調査で、県内は「7月末完了」とされたことを知って怒りが湧いた。

 同市で予約が始まった今月7日朝から、市役所に電話を300回以上かけたが、一度もつながらなかった。翌8日、近所の内科医院に朝から並び、ようやく8月の予約枠に滑り込んだ。その5日後の調査結果に、「なぜ『7月末』で終わるという回答が堂々とできるのか」と声を震わせた。

 同市によると、女性のようにすでに予約を入れている人で、7月末までに2回の接種が終わらない人は約3万人にも上る。

 もともと8月末までに2回目の接種が終わる計画だったが、国や県の強い要望を受け、1カ月の前倒しを決めたのは、7日の予約開始受け付けの直前。「予約を延期するより、ひとまず受け付けてから前倒しする方が市民には安心だろう」と判断し、8月の予約も取ったという。

 高齢者は個別接種のみで対応すると決めていた同市は、終了時期を前倒しするために集団接種の実施も決めており、8月に予約を入れた人も、変更による前倒しが可能という。今後、対象者には予約システムを通じてメールなどで知らせる方針だ。

 神戸市も2回目の接種が8月になる人は約9千人に上るため、困惑している高齢者は多い。同市は25日から大規模接種会場を開設することで、7月末までに接種を終える体制を整えており、高齢者には予約変更できることを積極的に案内するという。

 一方、8月中の予約枠で約120人が接種する予定だった加西市は、予約した高齢者一人一人に連絡。7月末までに完了するために新たに広げた予約枠への変更を依頼している。

 ただ「もう予約を変えない」とする高齢者もおり、接種が8月にずれ込む高齢者もいるという。

 ある市の担当者は「医師会などと協議を重ねてようやく練り上げた接種計画が国から駄目だと言われ、理解が得られなかった。『7月末』を強制するのであれば、国を挙げての支援を」と求め、別の市の担当者は「7月末の完了を表明した首相のためではなく、早く接種したいという住民の気持ちに応えられるようにやっているが、すでにもう能力を超えている。政治に巻き込まないでほしい」と訴えた。(高田康夫、井上太郎、三島大一郎、井上駿)

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