兵庫県丹波篠山市福住地区にまつわる歴史などを学ぶ「古文書講座」がこのほど、同市福住の交流施設「SHUKUBA(しゅくば)」で開かれた。同市安口出身で観光ボランティア団体「ディスカバリーささやまグループ」のメンバーでもある森田栄さんが講話し、市内外から訪れた26人が耳を傾けた。
同講座は今回で5回目。当初は大学教員が講師として開いていたが、新型コロナウイルスの感染拡大のため、最近は歴史に詳しい地元住民が講師を務めている。
今回のテーマは「西園寺公望公の山陰道鎮撫(ちんぶ)隊~福住宿について~」。森田さんは、西園寺公望が率いる山陰道鎮撫隊が、幕府側である篠山藩などを鎮定するために福住宿を訪れた際の行程表や当時の様子などを解説した。また「丹波篠山の城下町で『新町』とつく地名は全て武家町」といった知識を披露すると、参加者たちは興味深そうにしていた。
丹波市春日町松森の男性(84)は「遠いと思っていた歴史が身近なものだったと感じた」と話していた。(綱嶋葉名)
