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丹波市クリーンセンターでプラスチック系ごみ用の指定袋の中身を分別する丹波市の環境整備員=丹波市春日町野上野
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丹波市クリーンセンターでプラスチック系ごみ用の指定袋の中身を分別する丹波市の環境整備員=丹波市春日町野上野
焼却処理能力が限界に近づく丹波市クリーンセンター=丹波市春日町野上野
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焼却処理能力が限界に近づく丹波市クリーンセンター=丹波市春日町野上野
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 兵庫県丹波市のプラスチック系ごみ用の指定袋を8月から値下げする議案が18日、市議会で審議される。「県内一高いごみ袋」として不評を買いながら、値下げを再三渋ってきた同市。ところが突如、大袋は1枚50円から20円、中袋は1枚30円から15円の減額へかじを切った。来年4月には燃やすごみ用も半額化する計画だ。値下げに踏み切る背景は?(藤森恵一郎)

■山南地域受け入れ

 値下げの目的は、ごみの減量化・資源化というが、丹波市民はそんなにごみを出しているのだろうか。

 実は、市民1人当たりのごみ排出量は、県や全国平均と比べても少ない。市によると、2018年度、1人1日当たりの家庭系ごみの排出量(資源ごみを除く)は県平均498グラムなのに、丹波市は442グラム。排出量の少なさでは、県内5位だ。

 にもかかわらず、なぜ減量化なのか。市環境課の担当者は「市クリーンセンターの焼却処理能力が限界間近です。今は丹波篠山市清掃センターに搬入している山南地域のごみが、2027年4月からクリーンセンターで受け入れることが決まっています」と説明する。

 2015年に建設された丹波市クリーンセンター(同市春日町野上野)には、焼却炉が2基あり、1日計46トンのごみが燃やせる。年4回の定期検査など運転休止期間を踏まえると、年間の焼却処理能力は1万4214トンという。

 一方で、市のごみの総排出量は15年度を起点に増加に転じている。20年度は1万7948トン。そのうち、燃やすごみは1万2870トン(山南地域を除く)。山南地域から出るごみ2290トンを新たに加えると1万5160トンで、クリーンセンターの焼却処理能力を超えてしまう。

 ごみの減量が達成できなければ、炉の増設や近隣自治体への委託などが現実味を帯びる。増設すると1トン当たり約1億円が必要で、今と同様の炉をつくるとすれば約23億円もの費用がかかるという。だから、市は「ごみ減量が喫緊の課題」と焦っているわけだ。

■公約にこだわり

 「ごみ袋を半額にすれば、ごみの減量に市民が関心を持ってくれる」。林時彦市長の鼻息は荒い。昨年11月の市長選で、全市民への現金5万円給付とともに目玉公約として掲げたのが、ごみ袋の半額化だった。

 市はこれまで、ごみの量が減らず処理経費が増えているとして「値下げは難しい」と繰り返してきた。だが、林市長の初当選後、状況は一変。一気に値下げへ走り始めた。

 ここで一つの疑問が浮かぶ。「値下げすれば市民はごみ袋をどんどん使うから、ごみは逆に増えるのでは?」

 林市長は「市民にはこれまで県内一高いごみ袋を使ってもらい、負担をかけてきた。これ以上、負担をかけるわけにはいかない」ときっぱり。「『ごみの量が減ったら、値下げします』では市民はこっちを向いてくれない。だから、『値下げする代わり、ごみの分別に協力をお願いします』というメッセージだ。分別意識の浸透には4、5年かかると見ている。今から始めないと、間に合わない」

 市は値下げと並行し、事業系機密書類の無料回収、果樹の収穫後などに出るせん定枝の資源化、雑紙の回収頻度増加などを検討している。

 ちなみに、プラ系用と燃やすごみ用の両方を値下げした場合、市の収入は6千万円近く減る。ただ、丹波篠山市に支払っている清掃センターの負担金が20年度は9690万円。19年度は1億4963万円だった。27年度以降はこの負担金がなくなるため、差し引きでプラスになる計算だという。

 プラ系用指定袋値下げの議案は18日、市議会の常任委員会で審議され、25日の本会議で採決される。

■処理経費2割反映で高止まり

 兵庫県内で指定ごみ袋制度を採用しているのは27市町(2020年4月現在)。加古川市が21年6月から、西宮市が22年4月から導入する。

 可燃ごみ大袋1枚当たりの料金は30~40円台に設定している自治体が多く、丹波市の近隣では、丹波篠山市が45円。養父市と朝来市が60円、豊岡市が52円などとなっており、但馬地域がやや高い傾向にある。プラスチック系では大1枚10~20円台の自治体が多い。

 袋の料金は製造原価並みに抑えている自治体も多い。しかし、丹波市は「高い料金を意識してもらい、家庭ごみをできるだけ減らしてもらおう」と、ごみ処理経費の22%を基準として料金に反映させてきた。これが高価格の理由だ。

 ただ、市は過去の議会で「22%に科学的根拠はない」と認めている。旧氷上郡6町の可燃ごみ大袋は1枚85~120円だったが、合併して丹波市が発足した際、平均値に近い100円に設定。ごみ袋料金の収入が、ごみ処理経費に占める割合を算出したところ22%だったという。

 市は2011年度に燃やすごみ用を大1枚80円に値下げしたが、プラ系用とともに県内一高い状況が続いている。

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