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家族間の感染を防ぐため、アルコール消毒液で小まめにドアノブなどを消毒して生活した=丹波地域内(提供写真)
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家族間の感染を防ぐため、アルコール消毒液で小まめにドアノブなどを消毒して生活した=丹波地域内(提供写真)

 8月上旬に新型コロナウイルスに感染した10代の息子が自宅療養となった兵庫県・丹波地域に住む40代の女性が、神戸新聞の取材に応じた。女性はひとり親で、他の子どもとともに濃厚接触者として8月下旬まで自宅待機を余儀なくされた。「県から届いた支援物資は1人分だけ。行政の相談窓口も分からず、人目をしのんで夜に買い物に行った」と、深い孤立感を明かした。(藤森恵一郎)

 女性は会社員の田中清美さん(仮名)。8月上旬、息子の友人が新型コロナに感染した。息子も37・9度の発熱や頭痛などの症状が出たため、丹波健康福祉事務所(丹波保健所)に連絡。かかりつけ医を受診し、検査で陽性が判明した。保健所の指示で、ささやま医療センター(丹波篠山市黒岡)でメディカルチェックを受けたところ、軽症で自宅療養となった。

 「息子の友達は軽症で入院したので、同じように入院するものと思っていた。その違いがよく分からなかった」と、戸惑ったという。田中さんと他の子どもは陰性だったが、濃厚接触者として8月下旬まで自宅待機となった。

 田中さんは勤務先に連絡し、息子の自宅療養が解除される8月中旬まで休暇を取得。それ以降は子どもたちの世話をしながら、在宅で仕事をこなした。

 家族全員が自宅療養・待機となったことでまず直面した問題は、食料の確保。保健所から、食料品などの生活必需品を配布してもらえる県の支援制度があると案内され、利用を希望したが、受け取れたのは陽性だった息子の1人分だけだった。

 濃厚接触者は外出の自粛が求められる。保健所からは「『(田中さんが)買い物にさっと行って帰ってくるくらいなら大丈夫』」と言われたが、スーパーに行くには抵抗があった。

 検査では陰性だったが、「その後に息子から感染しているかもしれない。買い物に行くことで他人にうつすかも」と不安が膨らんだ。友人や知人に相談することも考えたが、「お金が絡むことなので頼みづらかった」という。

 本来なら仕事に出ているはずの日中に買い物をしていれば、近所の知り合いにいぶかしがられるかもしれない。客の少ない夜を見計らってスーパーに行き、セルフレジを使った。インターネットであらかじめ注文した商品を店舗で受け取るサービスも活用した。

 自宅療養では、感染防止のため、できるだけ患者に個室を用意することが求められた。難しい場合は十分な換気が必要となる。

 しかし、間取り2DKのアパートで、息子にあてがうつもりだった1部屋にはエアコンがなかった。熱中症を心配し、結局、個室は諦めた。また、部屋が1階にあるため、夜間の就寝時は防犯上、窓を開けられず、十分な換気が難しかった。

 田中さんは「保健所は忙しくて対応が追い付いていないという印象だった。家族が感染した場合を想定し、市など行政の窓口や支援制度を下調べしておかないと、いざという時に動けないと痛感した」と振り返った。

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