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30年ぶりに但馬牛の繁殖農家への新規参入を果たした「丹波農商」の大塩敦史さん=丹波市市島町上牧
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30年ぶりに但馬牛の繁殖農家への新規参入を果たした「丹波農商」の大塩敦史さん=丹波市市島町上牧
飼育されている但馬牛の子牛=丹波市市島町上牧
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飼育されている但馬牛の子牛=丹波市市島町上牧

 農業法人「丹波農商」(兵庫県丹波市市島町下竹田)が、但馬牛の飼育に奮闘している。市内では30年ぶりとなる繁殖農家への新規参入を果たし、今年から子牛の出荷を始めた。牛の飼育と米や野菜の栽培を組み合わせた循環型農業を目指す同社。ファンドを設立して資金を募り、親牛100頭の飼育を目標に掲げる。(川村岳也)

 同社代表取締役は、同市出身の大塩敦史さん(26)。高校卒業後は兄が経営する大阪市内の飲食店で働いたが、「いつかは故郷の丹波市に戻りたい」との思いがあった。

 興味を持ったのが、但馬牛の繁殖農家。父親は米農家を営んでいたが、質の良い子牛が高値で取引されるのが魅力だった。

 2018年に丹波市に戻り、神戸高見牛牧場(丹波市市島町勅使)で飼育技術を学んで独立。親戚の栗原優介さん(29)とともに19年「丹波農商」を立ち上げた。

 大塩さんらは、但馬牛の飼育と並行して米や野菜、栗などの栽培も始めた。子牛が出荷できるようになるまで、飼育から少なくとも2年かかる。採れた野菜などを兄が経営する飲食店に卸し、事業資金に充てた。

 栽培にあたって、目を付けたのが循環型農業だ。耕作放棄地を引き取って牧草地に転用する傍ら、牛のふんを堆肥として牧草地や田んぼに使用。稲わらやもみ殻は牛の寝床に活用した。大塩さんは「経費が抑えられるだけでなく、環境にも優しいのが強みです」と話す。

 牛の種付けや出産では、地元農家からもアドバイスを受け、今年1月、初めての子牛を出荷した。不安はあったが、無事に売れた。大塩さんは「皆さんの協力のおかげで、やってきたことが一つ形になった」と振り返った。

 大塩さんは事業を拡大するため、ファンドを設立。ネットで資金を募ったところ、県内外から74人が賛同。3週間で目標の630万円を集めることができた。

 丹波農商では現在、親牛29頭を飼育し、これまでに8頭の子牛を出荷した。大塩さんは「まだ収入の大半は野菜栽培に頼っているところがあるが、親牛を毎年10頭以上増やして、ゆくゆくは繁殖事業でも成り立つようにしたい」と話している。

【但馬牛(たじまうし・たじまぎゅう)】兵庫県産の黒毛和牛で、生きている牛を「たじまうし」と呼ぶ。他県産と交配せず、代々但馬牛のみで交配させる「閉鎖育種」という手法を採っている。食肉に加工されて一定基準を満たせば「たじまぎゅう」と呼ばれる。さらに、霜降りの度合いや肉質などが高い水準に達すれば「神戸ビーフ」に認定される。

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