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丹南精明園が発売した3種類のジャム
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丹南精明園が発売した3種類のジャム
シェフの田中哲人さん(左から2人目)から指導を受け、新商品の開発に取り組む丹南精明園の職員=丹波篠山市中野
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シェフの田中哲人さん(左から2人目)から指導を受け、新商品の開発に取り組む丹南精明園の職員=丹波篠山市中野
イチゴを収穫する就労継続支援B型事業所「丹波丹ファーム」の利用者=2014年2月、丹波市市島町上竹田(丹南精明園提供)
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イチゴを収穫する就労継続支援B型事業所「丹波丹ファーム」の利用者=2014年2月、丹波市市島町上竹田(丹南精明園提供)

 兵庫県丹波市産のイチゴや牛乳などをふんだんに使った手作りジャム3種類を、障害者支援施設「丹南精明園」(丹波篠山市西古佐)が発売した。神戸・元町の人気洋菓子店「patisserie AKITO(パティスリーアキト)」のオーナーシェフ田中哲人(あきと)さん(54)が監修。新鮮な食材の風味を生かし、上品な甘みに仕上げた。(藤森恵一郎)

 通年販売のイチゴジャムとミルクジャム、季節限定のイチジクジャムの3種類(各140グラム、税込み700円)。商品名はいずれも「TAMBA MAGOKORO JAM(タンバ マゴコロ ジャム)」とした。

 イチゴジャムには、同園直営の就労継続支援B型事業所「丹波丹(まごころ)ファーム」(丹波市市島町上竹田)で、利用者らがハウス栽培した「あきひめ」と「紅(べに)ほっぺ」を使用。フレッシュな果肉の食感と芳醇(ほうじゅん)な味わいが堪能できる。

 ミルクジャムは田中さんの代名詞的存在。自身の店で使用する牛乳は淡路島産だが、今回は新鮮さが売りの丹波乳業(同市氷上町石生)の商品を採用した。イチジクジャムには、JA兵庫六甲の神戸市西区産イチジクを使っている。

 加工場は同園の作業所「めいほう工房」(丹波篠山市中野)。職員が銅鍋で食材をじっくりと炊き上げる。一般市場に流通する製品に競合できる質を確保するため、6月から4回にわたり田中さんから作り方などの手ほどきを受け、試行錯誤を重ねた。「安定的に同じジャムを作り続けられることに重点を置いた」と田中さん。利用者はイチジクの皮むきやイチゴのヘタ取りのほか、瓶のラベルやシール貼りなどを手掛ける。

 パッケージにもこだわった。関西スイーツ関連の企画・情報発信を手掛ける「CUADRO(クアドロ)」(神戸市中央区)代表の三坂美代子さん(60)から指導を受け、丹波ブランドを強調した高級感あるデザインに。贈答用の化粧箱も用意した。

 今後も兵庫、丹波産の食材にこだわったジャムの商品化を予定する。丹波市産のブルーベリーや丹波篠山市産の煎茶、丹波黒大豆のきな粉を使った商品を開発中だ。職員の山田さとみさん(48)は「地元の食材を使い、全て手作りしているので、安心して食べてもらえると思う」とPRしている。

 県内の障害福祉事業所の商品を販売するNPO法人「兵庫セルプセンター」運営のウェブサイト「+NUKUMORI(プラスぬくもり)」のほか、黒豆の館(丹波篠山市下板井)、大正ロマン館(同市北新町)、県庁2号館内のドリームカフェ(神戸市中央区下山手通5)などで販売している。

■障害者の工賃底上げ目指す

 障害者支援施設「丹南精明園」(丹波篠山市西古佐)が取り組むジャムの開発・販売は、低迷する障害者工賃の底上げが大きな目的だ。

 県によると、県内の就労継続支援B型事業所の平均工賃月額は、2019年度は1万4478円(全国平均1万6369円)で、全国43位。同園では約1万2千円と、さらに低いのが現状だ。

 県は工賃向上に向け、商品・包装デザイン、マーケティングなどの専門家を障害福祉事業所に派遣し、技術力や商品開発力を上げる事業を進める。同園もこの事業を活用し、ジャムを開発・販売した。

 同園は柏原病院跡地(丹波市柏原町柏原)への移転を予定しており、23年に建て替え工事に着手し、25年のオープンを目指している。計画によると、移転後は障害者らが農業を通じ社会参画を実現する「農福連携」の取り組みを展開する。具体案として、丹波栗のペースト加工やブルーベリー、イチゴのハウス栽培などが挙がっており、ジャムの開発・販売をその先行事業として位置付けている。

 同園を運営する県社会福祉事業団の関孝和常務理事は「県内に農福連携を拡大する拠点にしたい。工賃の底上げを図り、平均月額は最低1万5千円を確保し、できれば2万円を実現したい」と話している。(藤森恵一郎)

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